パームビーチ・ストーリー

1994/05/15 銀座テアトル西友
プレストン・スタージェスのスクリューボール・コメディ。
列車のなかのドタバタに抱腹絶倒。by K. Hattori



 ミキパパさんと一緒にスタージェスの『パームビーチ・ストーリー』を観てきました。先週木曜日の最終回に『レディ・イヴ』を観たときは劇場の通路にまで人があふれ、係員の人が座布団を配っていたのですが、今回客席は6分の入り。楽勝で座れました。午後3時の回です。ミキパパさんの呼びかけに応えたのは僕と茜さん、それに飛び入り参加のKYOKOさんです。映画の後は1丁目の銀座ビア・ハウスで歓談となりましたが、公式オフの喧噪とはひと味違う実にこじんまりとしたよいオフで、次回『サリヴァンの旅』も一緒に観に来ましょうと約束して10時前にはお開きになりました。

 『パームビーチ・ストーリー』はあれこれと批判したり分析したりする類の映画ではありませんから、うるさいことは申しません。ドタバタあり、会話のギャグあり、キャラクターのルーティンギャグありで、実に楽しめます。御曹司役のルディ・ヴァリーが何度もメガネを壊されるというルーティンギャグについては、ミキパパさんに彼が他の映画でも何度もメガネを壊されているということを教えてもらいました。また、彼が人気のある本職の歌手で、それをギャグにするシーンもあったりしますが、こうしたことはリアルタイムで映画を観てきた人でないとわからないんですねぇ。今回はミキパパさんと一緒に映画を観て、なんだか勉強になってしまいました。

 そうした基礎知識がなくても文句なしに大笑いできるのは、「うずらクラブ」の面々が列車内で繰り広げるドタバタ。これだけでも一見の価値があります。御曹司のルディ・ヴァリーがしきりとメモを取るというギャグもおかしかったなぁ。耳が遠くて気前がいいウィニー・キングもよかった。ギャグについてあまり書くと、これから映画を観る人に失礼でしょうからこのへんで……。

 映画の中でルディ・ヴァリーが一節だけ歌い、『レディ・イヴ』の中でも曲が使われていた"Isn't It Romantic"という歌曲がありますが、家にあるマイケル・ファインスタインのCDで調べたところ、これはロレンツ・ハートとリチャード・ロジャースのコンビによる作品ですね。当時のヒット曲だったのかしら。もともとはエルンスト・ルビッチの映画"Love Me Tonight"のための曲とのことですが、この映画の邦題はなんでしょう?


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