最近読んだ本

2002年
読了日 書名 著者・出版社 コメント
12/09 聖書の奇跡―その謎をさぐる

金子史朗著
講談社現代新書

すべての事例を地震で説明してしまうきらいはあるが、これは著者が地質学や地震の専門家だからしょうがない。
12/04 巨匠たちの映画術

西村雄一郎著
キネマ旬報社

シナリオや俳優の演技といった要素を抜きにして、ひたすら絵作りの秘密を解剖する映画ガイドであり、映画作家論。
11/29 宗教に揺れるアメリカ
―民主政治の背後にあるもの

蓮見博昭著
日本評論社

現代アメリカの宗教性を分析した本。データが豊富で記述のバランスもいい。これは良書。
11/21 聖書がわかればアメリカが読める

鹿嶋春平太著
PHP研究所

この本を読んでも、アメリカのキリスト教について誤解が増えるだけだと思う。
11/19 テロリズムの彼方へ、我らを導くものは何か

竹下節子著
文春ネスコ

国際政治がこの著者のもうひとつのテーマであることがわかる本。なかなか刺激的な内容。
11/16 聖母マリア−〈異端〉から〈女王〉へ

竹下節子著
講談社選書メチエ

僕はこの著者と相性がいいようで、今回もとても楽しく読むことができた。
11/12 ユダヤ教の誕生―「一神教」成立の謎

荒井章三著
講談社選書メチエ

ユダヤ教成立の過程を丁寧に解説した本。ところどころに目の覚めるような解説がある。
11/08 女優という仕事

山本安英著
岩波新書

舞台女優の山本安英による演技論であり、日本新劇史ともなっている良書。
10/31 チーズはどこへ消えた?

スペンサー・ジョンソン著
扶桑社

サラリーマン向けのリストラに対する心構え教本。会社で上司にこの本を手渡されたら要注意!
10/31 歌舞伎ことば帖

服部幸雄著
岩波新書

居どころ、切って落とす、頭取など、意外な言葉が歌舞伎にルーツを持っていることに驚かされた。
10/19 命の値段

山本善明著
講談社+α新書

事故や事件で発生した損害をいかに賠償するかというテーマから、人間の命の値段を算出する本。
10/18 人類はなぜUFOと遭遇するのか

カーティス・ピーブルズ著
文春文庫

UFO神話の誕生から現在までをたどる、UFO実録本の決定版。
10/16 脚本(シナリオ)通りにはいかない!

君塚良一著
キネマ旬報社

「キネマ旬報」の連載をまとめたもの。映画論としても、脚本論、脚本指南としても面白い。
09/05 徹子と淀川おじさん 人生おもしろ談義

黒柳徹子・淀川長治著
NTT出版

淀川長治が「徹子の部屋」に出演した13回分の対談を全収録。往年の淀川節にニコニコホロリとさせられる。
09/03 フリーメイソン―西欧神秘主義の変容

吉村正和著
講談社現代新書

メイソンの成り立ちと歴史的な意味などを、簡単に記した入門書。ただし資料価値は乏しいと思う。
08/28 映画芸術への招待

杉山平一著
講談社現代新書

映画の理論について簡単にまとめたハンドブック。文体に独特のリズムがある。現在絶版。
08/20 ポップコン宣言
偽りの戦後史を書き替える

西部邁・秋山祐徳著
カッパサイエンス

評論家と芸術家の対談。戦後批判はわかりやすいしおおむね同感だが、新鮮味はない。絶版。
08/15 映画キャメラマンの世界

渡辺浩著
岩波新書

映画キャメラマンの仕事について平易に解説した良書だと思うんだけど、現在絶版。
08/14 〈非婚〉のすすめ

森永卓郎著
講談社現代新書

経済学の視点から日本人の結婚観や恋愛観を分析した本。なるほどと肯くところが多い。
07/28 中野シネマ

中野翠著
新潮社刊

すごく面白い映画コラム集。同感すること多々あり。でも微妙に趣味が違うところもまた楽し。現在絶版。
07/25 海は見ていた
―巨匠が遺した絵コンテ・シナリオ・創作ノート

黒澤明著
新潮社刊

創作ノートは黒澤明のシナリオ発想法がかいま見える貴重な資料。
07/24 自由の悲劇─未来に何があるか

西尾幹二著
講談社現代新書

最後の2章ぐらいはエッセイとして読み応えがある。現在は絶版。
07/20 一神教の誕生―ユダヤ教からキリスト教へ

加藤隆著
講談社現代新書

キリスト教の発生を、ユダヤ教の歴史から読み解く本。ひとつの考えとして参考になるけど……。
07/16 おもしろキリスト教Q&A77

山北宣久著
教文館刊

オヤジギャグ級の駄洒落を連発しながら、プロテスタントの立場からキリスト教を解説。
07/15 嘘をついた男

エマニュエル・カレール著
田中千春訳 河出書房新社

映画『見えない嘘』の原作となったノンフィクション。妻子と両親を殺した偽医者の心の闇。
07/12 少女たちの魔女狩り
マサチューセッツの冤罪事件

マリオン・L・スターキー著
市場泰男訳 平凡社

有名なセーラムの魔女裁判を、当時の記録から丁寧に再現した労作。読んでいてぞっとさせられる。
07/10 松田優作 炎 静かに

山口猛著
現代教養文庫

『ブラック・レイン』の撮影レポート中心に、松田優作の映画人としての晩年を描いた本。
07/10 市川雷蔵かげろうの死

田山力哉著
現代教養文庫

雷蔵の伝記より、一緒に収録されている田宮二郎の話がいい。ちょっと身につまされるところがある。
07/10 奇妙な論理I だまされやすさの研究

M.ガードナー著
市場泰夫訳 現代教養文庫

世の中を席巻するトンデモ理論の数々を紹介。半世紀前の本だが、内容は特に古びていない。
07/08 結婚と家族〜新しい関係に向けて

福島瑞穂著
岩波新書

夫婦同姓と戸籍制度を攻撃する一種のトンデモ本。論理的整合性はまるでない。
07/07 異議あり!「奇跡の詩人」

滝本太郎・石井謙一郎編著
同時代社刊

日木流奈とドーマン法を取り上げたNHK番組への批判本。問題点が多角的に取り上げられている。

07/01 現代人のためのユダヤ教入門

デニス・プレーガー、
ジョーゼフ・テルシュキン著
ミルトス刊

ユダヤ教と疎遠になっているユダヤ人のために書かれた、ユダヤ教への再入門書。ユダヤ教の本質について論じた良書。

06/27 荻昌弘の試写室
―週刊朝日 (日本映画編)

荻昌弘著
砂書房刊

めったに読まない映画評論本だが、論旨明快で切れ味も鮮やか。文体に大きな特徴がある。

06/22 妖精学入門

井村君江著
講談社現代新書

ケルトや北欧神話にルーツを持つ妖精についての入門書。よくまとまっていて、あっという間に読める。

06/22 小説『聖書』旧約篇

ウォルター・ワンゲリン著
中村明子訳・徳間書店刊

中盤のダビデ物語あたりから俄然面白くなってくる。聖書の中でもっともつまらない預言書がこうなるとは!

06/12 黒澤明を求めて

西村雄一郎著
キネマ旬報社刊

著者の黒澤関連記事を集めて1冊にしたもの。「黒澤明 音と映像」「巨匠のメチエ―黒澤明とスタッフたち」を補完する1冊。

06/10 評伝 黒澤明

堀川弘通著
毎日新聞社刊

黒澤明の伝記としては出色のもの。今まで知らなかった話がたくさん乗っていて面白かった。

06/09 何が映画か
―『七人の侍』と『まあだだよ』をめぐって

黒澤明・宮崎駿著
徳間書店刊

黒澤明と宮崎駿の対談。互いに遠慮があるのか、踏み込み不足な感じがする。

06/08 ユダヤ人の国を創った人

ロバート・セントジョン著
島野信宏訳 ミルトス刊

イスラエルの初代首相ベングリオンの伝記。同じ著者のベン・イェフダー伝に比べるとずいぶん駆け足。

06/06 キリスト教がわかる。

AERA Mook No.80
朝日新聞社

僕も著者のひとりとして映画関連の記事を書いた。他の人の寄稿分も一通り読んだが面白い。

06/04 障害者に迷惑な社会

松兼功著
晶文社刊

現場からのレポートとしては貴重だが、著者の思考方法には飛躍が多すぎる。それがつまらなさの原因。

06/01 イエスのユーモア

アンリ・コルミエ著
猪原英雄訳 サンパウロ刊

イエスの言葉からたどるイエス伝。タイトルから期待する内容からは、ずいぶんかけ離れていた。
05/30 ザ・ゴッドファーザー

ハーラン・リーボ著
ソニー・マガジンズ刊

『ゴッドファーザー』3部作のメイキング本。第1作目についての記述が9割。これはすごく面白い!
05/25 ショージ君の「料理大好き!」

東海林さだお著
新潮文庫

読んでいて笑いが絶えない傑作料理エッセイ。レシピ集としても使える。
05/17 バンド・オブ・ブラザース
男たちの深い絆

スティーヴン・アンブローズ著
上ノ畑淳一訳 並木書房

スピルバーグとトム・ハンクスが製作したテレビミニシリーズの原作。
05/16 「韓非子」の知恵

狩野直禎著
講談社現代新書

韓非子の成立や内容を体系的に論じた入門書。現在絶版だが他社で文庫化されたらしい。
04/28 はじめてのキリスト教

高柳俊郎著
日本キリスト教団出版局

若い信者向け。古書店で買ったら表紙扉に贈物用のサインがあった。
04/24 サイコ

ロバート・ブロック著
創元推理文庫

ヒッチコックが映画化した元祖サイコサスペンス。映画も面白いけれど、原作も抜群に面白い。
04/21 ザ・フェミニズム

上野千鶴子・小倉千加子著
筑摩書房

フェミニズムもいろいろなのだなぁ。著者たちの夫婦別姓反対論は、僕の意見に近いものだった。
04/19 蟻の街の微笑

パウロ・グリン著
登美が丘カトリック教会発行

「蟻の街のマリア」こと北原怜子の生涯を、外国人に紹介した本の翻訳版。なかなか感動的。
04/15 ハリウッドの日本人
―「映画」に現れた日米文化摩擦

垣井道弘著
文藝春秋刊

日本企業のハリウッド買収やジャパンマネーの話題は古くなったけれど、映画史の掘り起こしやインタビュー部分は貴重。
04/10 教科書が教えない歴史

藤岡信勝/
自由主義史観研究会著
扶桑社

なんと申しましょうか……。退屈な本でした。特に「歴史を生きた女性たち」の部分はひどく退屈。
04/05 浅間山荘事件の真実

久能靖著
河出書房新社

映画『突入せよ!「あさま山荘」事件』の予習。佐々淳行の本とあわせ読むと、事件の全貌がよりわかりやすくなる。
04/02 連合赤軍「あさま山荘」事件
―実戦「危機管理」

佐々淳行著
文春文庫

映画『突入せよ!「あさま山荘」事件』の原作。読み始めたら止まらない面白さ。
04/01 アーロン収容所
―西欧ヒューマニズムの限界

会田雄次著
中公新書

著者の捕虜体験を描く名著。優れた日本人論でもある。アジアは第二次大戦中の日本をどう見ていたか?
03/28 TVメディアの興亡
デジタル革命と多チャンネルの時代

辛坊治郎著
集英社新書

アメリカの事例から、日本のテレビ産業の今後を展望する本。良書。映像関係の仕事に興味がある人にとっては必読書かも。
03/26 新約聖書を知っていますか

阿刀田高著
新潮社

「旧約聖書を知っていますか」の姉妹編。僕とは聖書の解釈の仕方がだいぶ違うなぁ。かなり勉強はしてるようですけどね。
03/19 中年シングル生活

関川夏央著
講談社

友人にもらった本。この著者が、じつは山本夏彦の熱心な読者であることがよくわかる。文体がもろに影響受けてます。
03/16 タイタニック号の最期

ウォルター・ロード著
佐藤亮一訳 ちくま文庫

映画『SOSタイタニック』が観たくなる。前半はかったるいが、後半は息も付けない面白さ。
03/01 ジャーナリズムの思想

原寿雄著
岩波新書

内容的にはいかにも岩波らしい「市民より」「左より」「革新側」からのジャーナリズム論。あまり刺激はない。
02/24 新・シングルライフ

海老沢武著
集英社新書

内容には共感する面も多い。同棲カップルにも法的権利を与える、フランスのパクス法案を紹介する部分は興味深い。
02/20 ロード・オブ・ザ・リング公式ガイドブック

ブライアン・シブレイ著
田辺千幸訳 角川書店

映画に関しては至れり尽くせりのガイドブック。ただし映画の“世界”を知るには別の本が必要かも。
02/18 こころに光を―喜びの福音

ガエタノ・コンプリ著
ドン・ボスコ社

カトリックの教理を優しく解説した本。なぜか読むのにやたら時間がかかった。
01/31 キリスト者の戦い
エペソ6:10〜13講解

D・M・ロイドジョンズ
村瀬俊夫・後藤公子共訳
いのちのことば社

戦争も分派も共産主義もカトリックもすべて悪魔の策略であると主張する本。カトリック改革以前のカトリック批判の実例。
01/24 ギリシャ正教 無限の神

落合仁司
講談社選書メチエ

ギリシャ正教の教理を数学で証明する、「ト」の香りがする本。最後の2章は投げ出した。
01/17 ドラキュラ伝説
吸血鬼のふるさとをたずねて

レイモンド・T・マクナリー
ラドゥ・フロレスク
矢野浩三郎訳・角川選書

実在のドラキュラ伯爵についての伝奇決定版。吸血鬼伝承についての考察も興味深い。
01/13 新聞・テレビはどこまで病んでいるか 稲垣武
小学館文庫
著者の主張はややマンネリ気味。インターネットメディアへは期待が先走りすぎ。
01/12 吉野家の経済学 安倍修仁・伊藤元重
日経ビジネス人文庫
牛丼ファン必見。吉野家の創業から倒産・再建、味の秘密、280円牛丼の戦略まで全部書いてある。


2002年・印象に残った3冊
cover 評伝・黒澤明

堀川弘通著 毎日新聞社 2,200円+税

黒澤明の同僚として、助監督として、親しい友人のひとりとして、常に身近にいた著者だからこそ書けた黒澤明の人物伝。今まで封印されてきた黒澤明の女性関係などを、控えめな口調ながらずけずけと書いているのも興味深い。黒澤明という人物を知りたい人にとって、この本は必読書となるだろう。
cover 人類はなぜUFOと遭遇するのか
カーティス・ピーブルズ著
皆神龍太郎と[と学会]訳 文春文庫 952円+税

1947年のケネス・アーノルド事件から、ロズウェル事件の再ブーム化、そして宇宙人の解剖フィルムまで、主要なUFO事件について網羅したUFO年代記。UFOが宇宙人の乗り物だとする意見に懐疑的な立場から書かれているので、UFO信者は決して読んではいけない本。

cover ザ・ゴッドファーザー

ハーラン・リーボ著
河原一久・鈴木勉監修 3,500円+税

コッポラの傑作『ゴッドファーザー』シリーズの製作舞台裏を解説した、映画メイキング本の決定版。特にパート1とパート2についての解説が詳しい。三部作のDVDに収録されているメイキングドキュメンタリーや、監督本人による音声解説とからも漏れているエピソードがかなり含まれている。

最近読んだ本に戻る