1999年10月の出来事

10月1日(金)
 観たまま感想を書いていなかった映画を全部まとめる。
 今日は新潟Week!の入稿締め切りだったのだが、作業が遅れてメールでの送信が夜中の12時を回ってしまった。締め切りから1日遅れた勘定になる。あ〜あ。締め切りを守るのが僕のモットーだったんだけど……。

10月2日(土)
 メンズ・ウォーカー編集部から、新しいインタビューの依頼。来週火曜日は試写を2件つぶしてインタビューだ。夜にアイマックスの試写があるけどね……。メンズ・ウォーカー用に『将軍の娘/エリザベス・キャンベル』の短評を入稿する。

10月3日(日)
 映画評の原稿を何本か書いて入稿。時代劇フォーラムのホームページを少しいじった。パソコンの動作が不安定なので、いくつかのソフトをアンインストール。

10月4日(月)
 午前中にメールマガジンの製作と配信予約を済ませる。DDIポケット用の原稿も送信。今週は『ディープ・ブルー』だ。時代劇フォーラムのホームページにカウンターと掲示板を設置。
 午後はダメな映画を立て続けに観てしまった。1本は東映系で10月23日公開の『ドリームメーカー』。これはコメントするにしても、どこから手を着けていいのかわからないぐらいダメな映画。原作者の意向があるだろうから、話がダメなのはある程度しょうがないのだろうが、それにしてもこれはひどすぎる。演出にも切れがなくて、1シーンたりとも面白い場面がない。今年のワースト1は決定です。この直後に観たのが『ラヴ・ゴッド』という低予算のモンスター映画。これもわけのわからない映画だが、『ドリームメーカー』よりやりたいことがハッキリしているだけはるかにましだ。
 今日は夜に観た1本の映画で気持ちを取り直すことができた。聴覚障害者の生活を描いた『アイ・ラヴ・ユー』という映画で、監督以下、スタッフ・キャストはすべて聾者と健聴者の混成部隊。脚本もしっかりしているし、メッセージも明快。要所でホロリとさせて、クスクス笑えるユーモアもある。公開規模は小さいが、これはいい映画だ。

10月5日(火)
 東急ハンズから棚の材料が届いたので、午前中はそれにかかりきりで組み立て作業。午後はメンズ・ウォーカーで糸井重里のインタビュー。テーマは「泣ける映画」だけど、相手は糸井さんなので単純に映画のタイトルを並べた物では終わらない。泣ける映画の効用や泣くことの快楽など、話題は映画を中心に「人間が泣くとはなんぞや」という話にまで広がっていく。原稿は今週末にでもまとめようかな……。
 一度家に戻って棚を少し改良していたら、時間がなくなってアイマックスの試写に遅れてしまった。しょうがないのでカメラ屋で電池を買い、紀伊国屋で本を買って帰る。家に戻って棚にLD、ビデオ、DVDのプレイヤーをセット。最終的にはAVアンプにつなぐことになるが、とりあえずLDをビデオ経由で接続する。仕事場に引っ越して最初に観るLDソフトは何か? それは「THE BUSBY BERKELEY DISC」に決まってる! ルビー・キラーは可愛いし、ジンジャー・ロジャースはすごい迫力、ディック・パウエルがやけに爽やか。いずれプロジェクターを購入して、このLDを100インチのスクリーンで見てみたい!

10月6日(水)
 午前中に昨日のインタビューを少しまとめようと思ったが、締め切りもまだ先なので中断。部屋で昼を食べてから、午後は東映で『新・極道渡世の素敵な面々/きりとりブルース』。北村一輝の主演で和泉聖治監督の作品ということで期待したのだが、中身はそこそこレベル。ぬるい。これならビデオでもいいよ。(最初からそういう作品だしね。)渋谷に移動してシネカノンで『アフターグロウ』。2組の夫婦がそれと知らずに夫婦交換をしてしまうという、皮肉なスパイスの利いたドラマ。最後にトム・ウェイツの歌う「サムウェア」が効果的に使われて、しっかり泣かされてしまった。スタンダードの威力。イラストレーター志望の女の子と少しお話した後、昨日観そびれた『ジークフリート&ロイ』を観るため、新宿の東京アイマックスシアターへ。これはいいぞ。『バーチャル・ウォーズ』のブレッド・レナードはB級SF映画専門の中堅監督だが、アイマックス3Dの世界ではいい仕事してるなぁ……。

10月7日(木)
 午前中は昨日観た映画の感想を書いていた。午後はヘラルドで『ロッタちゃん/はじめてのおつかい』。リンドグレーン原作のお子さま映画だが、これがなかなか笑わせて泣かせる。託児所付の上映をやるそうだが、本当なら日本語吹替晩を作るべきだと思うけどな……。4時からシネカノンで『火星のわが家』。火星や宇宙の話がもっと大きくなるのかと思ったら、中身は普通のホームドラマでした。夜はパンテオンで『ワイルド・ワイルド・ウェスト』。最初からまったく期待していなかったので、大きな失望もない。でも、なんでここまでお金をかけて、こんな映画を作ってしまうんだろうなぁ……。
 帰宅したら10時過ぎ。今日は映画の感想を書くことを最初からあきらめて、明日締め切りの原稿から手を着けはじめる。新潟Week!の原稿をまず仕上げてメールで入稿。TOKYO1週間の原稿も半分まで仕上げて、残りは明日の午前中に作業することにする。映画の感想はたまって行くが、3連休もあるからなんとかなるでしょう。
 本日『がんばっていきまっしょい』のDVDをようやく入手。本編は時間があるときにゆっくり見ることにして、とりあえずオマケのメイキングを見たのだが……。メイキングだけで泣いてしまいました。

10月8日(金)
 朝寝坊して9時起き。目覚ましは7時にかけておいたのだが、気が付いたら二度寝していた。最近寝不足気味なんだよ。おかげで今朝は「あすか」が見られなかった。気を取り直して午前中にTOKYO1週間の原稿を入稿。
 午後は松竹で『クッキー・フォーチュン』の試写。アルトマンの新作だが、これは面白い。その後TCCでTeam Okuyamaの『地雷を踏んだらサヨウナラ』を観たが、これはまるでダメだった。続けていい映画を観ることは滅多にないね……。
 帰宅して映画の感想文を書いていたのだが、誤ってハードディスクをフォーマットしてしまい、ここ数日に書いた原稿がすべて消えてしまった。理由の詳細は略すが大ショック。バックアップ・ファイルからほとんどは復旧できたし、「映画瓦版」「新佃島映画ジャーナル」「時代劇フォーラム」などは、ホームページのサーバからバックアップ以降のファイルをダウンロードしてきた。でも、『ロッタちゃん』の感想文は永久に消えた。しょうがないので、僕は『ロッタちゃん』を2回書いたのだ。じつは似たようなことを、以前にもやっているような気がする……。

10月9日(土)
 この春未完成のまま封切られた問題のアニメ『ガンドレス』の完成版ビデオが届いた。中身はちゃんと「完成」してますが、そもそもこの映画は作画レベルが低いね……。デッサンが狂っている場面があちこちにあるし、春に公開されたものに色を塗っただけの絵もかなりある。劇場でまったく未完成品だった後半は、かなり手が加えられてはいるようだけど……。でもねぇ。
 午前中にAVアンプとスピーカーが届いたので、早速テレビと接続する。Sビデオのコードとデジタル音声用のコードがないので、まだ完全なものではないんだけど……。やっぱりCDが聴けるようになったのは嬉しい。5.1チャンネル環境なので、部屋中にスピーカーがあるようなもの。そこから音楽をダラダラ流しながら仕事ができるのは快適です。最初に聴くCDはガーシュインの「パリのアメリカ人」。素晴らしい!
 夕方から恵比寿ガーデンプレイスに出て、市川雷蔵オフのグループと合流。なんと遅刻してしまい、グループどの店に行ったのかわからなくなってしまった。ガーデンシネマ周辺のビアホールを順番に探し歩いたら、3件目あたりで無事に合流することができた。映画の話をしながら飲むのは楽しい。

10月10日(祝/体育の日)
 朝から溜まりに溜まった映画感想文の整理。日経クリックの原稿も入稿してしまう。

10月11日(月/振替休日)
 夕方、久しぶりに銭湯に行った。たまには大きな風呂もいいもんだ……。
 メンズ・ウォーカーの原稿をまとめ始めたのだが、うまくまとまらない。どうしよう。

10月12日(火)
 今週末は単館系の封切りしかないので、DDIのコンテンツには先週末封切りの『ブロークダウン・パレス』を流すことにした。メールマガジンのランキング的に言うと、今週末封切りの作品は傑作ぞろいなんだけどね。どれも水準以上の作品ばかりです。好みはあるでしょうけど……。
 午後はシネカノンで『無問題(モウマンタイ)』を観た。ナインティナインの岡村隆史主演の香港映画だが、内容的には不発だなぁ……。もっとハチャメチャにしてもいい話なのに、へんにこぢんまりまとまってしまった。半蔵門に移動してクロード・シャブロルの『嘘の心』。これは心理ミステリーの秀作。じわじわと観客をイヤーな感じにしてくる雰囲気がなかなか。夕方からは徳間ホールで塚本晋也の『BULLET BALLET』を観たが、招待客でホールが寿司詰め状態。僕は何とか補助イスを確保したけど、立ち見も大勢いた。映画は結構面白い。一種のラブストーリーと解釈すべきなのかな?
 昼間買ったケーブルで、テレビ周りを再接続。これで音声もデジタルになった。正直言って、効果がどれほどのものなのかよくわからない。家にはあまりDVDソフトがないのだ。やっぱりドンパチが派手なアクション映画の方が、DVDで見るには向いているのかもしれない。『雨に唄えば』や『がんばっていきまっしょい』じゃ、サブウーハーの出番もあまりないもんね。

10月13日(水)
 昨日は映画の感想をひとつも書かなかったので、今日の午前中はその後始末。といっても、あまりはかどらない。午後は映画美学校で『キス・オア・キル』というオーストラリア映画を観る。子供の目の前で母親が焼き殺されるという衝撃的なオープニングに続き、アッという間の1時間27分。ミステリー要素がもう少し強調されていれば大傑作だったろう。その後UIPで『トーマス・クラウン・アフェアー』。大人の恋の物語ですなぁ……。

10月14日(木)
 映画の感想をまとめて書いていたら、午後一番に予定していた『ゴージャス』の試写に遅れてしまった。しょうがないのでこれは別日に回し、午後は東映の『ナイル』から。どうせつまらないだろうとは思ったけど、ここまでつまらないとはなぁ……。普通ならもっと面白くなる素材なのに、なぜこうつまらなくしてしまえるんだろうか。夜は丸の内ピカデリーで『海の上のピアニスト』の試写。トルナトーレ監督の新作だけど、これが全国公開されても大丈夫なんだろうか。単館系の映画だと思うんだけどなぁ。

10月15日(金)
 午前中に前日の映画の感想をまとめる。新潟Week!の原稿も少し書き始めたが、映画が『ナイル』だからなぁ……。和泉聖治監督について少し書いて、お茶を濁すしかなさそうだ。午後はヤマハホールで『ランダム・ハーツ』。しっとりした大人のラブストーリー。クリスティン・スコット・トーマスが相変わらず美しい。この人は不倫専門女優になってきた。その後、京橋で『アナとオットー』。これもピュアなラブストーリー。夕方からGAGAで『ゴージャス』。スー・チーがカワイイ! 夜は夕食を兼ねて少し飲む。

10月16日(土)
 金曜日に観た映画の感想をまったく書かないまま、仕事用に何本かの原稿を入稿。週明けに締切が何本かあるので、日曜日は朝から晩まで家に閉じこもって仕事だ。

10月17日(日)
 映画祭前は試写が膨大になるのだが、それにしても……。今週と来週の試写予定を組んでいたら、スケジュール表を見ているだけでめまいがしてきた。今週は試写が15本。来週は試写が13本で、土曜日からは映画祭に突入する。本数自体は特別多くもないけど、朝10時から夜8時までの試写が2日続くのはきつい。来週の月曜なんて、朝10時から夜9時半まで試写室だよ。映画祭の前に体をこわしそう。現に今も少し頭痛がする。風邪気味かな。アスピリン飲んでるけど、調子は悪い。朝からいくつか仕事をこなしているのだが、体調が悪くてあまりはかどらない。まずいなぁ……。

10月18日(月)
 いきなり午後一番の試写に遅刻。部屋を出ようとパソコンの電源を落とそうとした瞬間、いきなりフリーズするんだもんなぁ……。これで5分遅れた。5分の遅れは最終的に10分の遅れになるのだ。それでも一度部屋を飛び出したのだが、すぐにUターンして午後は映画祭のスケジュールを立てていた。
 今年は招待作品にめぼしい作品がないことから、イベントとしてはかなり地味なものになりそうです。スターの来日も少なそうだしね。オープニングが『ジャンヌ・ダルク』じゃ弱いよ。僕はコンペ全作品とシネマプリズムを中心に回るつもりで、全部で34本の映画を観る予定を組んだ。予定は常に狂ってくるものだ。たぶん途中で根気か体力のどちらかが続かなくなって、最終の土日あたりは家でグッタリということになりそうだけど……。
 3時半から映画美学校で『大いなる幻影』の試写。ジャン・ギャバンの映画じゃないよ、黒沢清だよ。う〜ん、つまらない。つまらないけど、映像そのものには力があるからつい観てしまうんだよね。

10月19日(火)
 朝から4本の試写。午前中1本、午後3本。疲れるんだよなぁ。しかも今日と明日、2日連続で4本ずつだよ……。とりあえず、今日は10時から松竹で森田芳光監督の『黒い家』。恐い。でも映画を観終わった後、ザラザラとした不快感が残る。これは娯楽映画としてどうか。映画に若々しさがないのも残念。試写室で仕事関係の知人にあったので、一緒に食事。午後は徳間ホールで『ディナーの後に』。これはまあまあ面白かったけど、強烈な印象は残らない。きれいにまとめすぎなのかな。その後、六本木のGAGAに移動。ラッセル・マルケイとクリストファー・ランバートという『ハイランダー』シリーズが再度コンビを組んだ『レザレクション』と、『トレインスポッティング』と同じ原作者による『アシッドハウス』を観た。前者はもうひとつ物足りない。後者は3話オムニバスで、最初の1話が面白かったかな……。

10月20日(水)
 今日も試写が4本。午前中は東映で『セカンドチャンス』。う〜む、つまらない。3話オムニバスで、どのエピソードもこれより10倍は面白くなる可能性を持っているのに、ダラダラとしみったれた映画になってしまって……。午後一番はメディアボックスで黒沢清の『カリスマ』。黒沢監督は、どんどん難しい方向に入っていってしまったなぁ。『CURE/キュア』を観たときはスゴイと思いましたが、最近は妙にアーティスティックというか、シュールレアリスティックな表現に走ってます。こうなると他の映画と比べて相対的な評価が不可能になる。難しいです。
 渋谷に移動してシネカノンで『シャドラック』。東京国際映画祭の女性映画週間で1回だけ上映される作品で、出演はハーヴェイ・カイテルとアンディ・マクドウェル。1930年代の南部を舞台にした人情劇です。これはどこかが買い付けて単館でかかりそうだな……。夕方から同じシネカノンで韓国映画『シュリ』を観たが、これはすごく面白かった。韓国に潜入した北朝鮮のスパイと、韓国の公安職員との攻防戦。アクションあり、男同士の友情あり、悲恋物語ありで、最後は泣かせます。来年正月に全国公開するそうなので、注目してみてください。

10月21日(木)
 今日は午前中の試写がない。それが普通なのに、午前中がまるまる空いているということの嬉しさよ。来週はまた午前中に1本試写が入ったので、本当に体力勝負だなぁ……。今日は僕、午前中にめまいがしたんですけど、体調は大丈夫なんだろうか?
 午後はヘラルドで『月の虹』。まずまず面白い。その次が映画美学校で『柳と風』。これはすごく面白い。最後はメディアボックスで『Lover Girl』。僕は好き。今日はわりと、面白い映画ばかりにあたったなぁ。嬉しい。
 帰宅したら中田雅喜さんから「純情ももいろ日記」の文庫版が届いていた。映画の感想を書かなければならないのに、つい読んでしまう。ああ、これでまた時間が……。寝不足だと、明日の試写でまた寝てしまう。

10月22日(金)
 僕がスタッフをしているニフティの映画フォーラムで本を作るので、午前中はその件で担当者と打ち合わせ。本題はすぐ終わってしまったのだが、その後、ニフティのサービスにおけるフォーラムの位置づけなどについて長々と話をする。結局、12時半すぎまでかかってしまった。午後の試写を1本キャンセルしかない。
 午後は秋葉原に行ってノートパソコンを見て回る。物欲や所有欲をそそるパソコンはあまりないなぁ……。でもたぶん、来月にはノート型を買うような気がする。A4オールインワン型のノートPCで、現在僕が使っているタワー型以上の性能があるんだから、やっぱりこれはすごいよ。タワー型を買っても、どうせ機能拡張なんてしないしね。だったら省スペースと割り切って、A4ノートを買った方がいい。
 3時半から映画美学校でキアロスタミの『風が吹くまま』。じつは以前1度観ているのだが、その時は半分以上寝てしまったので再度試写室に向かったのですが……。やっぱり少し寝てしまった。

10月23日(土)
 書き残していた映画の感想を2本書いてしまい、新潟Week!の原稿も入稿。TOKYO1週間もやろうとしたのだが、何となく根気が続かず虚脱状態。あ〜、何か疲れている。
 ビデオ&DVDでーたから頼まれて、『ミス・ダイヤモンド』のビデオを見る。ドイツ映画だけど、ビデオは英語吹替版。内容は逆『エントラップメント』で、女泥棒と保険会社の警備責任者が追いつ追われつ恋に落ちる。内容はそこそこ。一通りのアクションシーンはあるけど、劇場で観たら生温いでしょうね。この日はついでに、以前SPOからサンプルをもらっていた『キラー・ネット』も見た。イギリス製のミステリー映画。これはなかなか面白い。
 加東大介の「南の島に雪が降る」を読了。クライマックスはやはり、舞台の上に雪を降らせる場面。これは読んでいて泣ける。

10月24日(日)
 朝寝で10時頃起き出す。これで寝不足が解消できたと思ったら大間違い。夕方にも2時間ぐらい寝てしまった。でも、寝だめ食いだめのきかないのが、人間というものなのだなぁ……。昼頃、自転車で門仲のスーパーまで出かけたら改装セールの人でごった返している上、商品棚にはほとんど物がなかった。商品が残り少なくなると、人間は一種の興奮状態に陥るらしい。売場がちょっと殺気立ってました。
 TOKYO1週間の映画紹介原稿をまとめてしまう。とりあえず今週の入稿分を仕上げて入稿し、来週の分も半分以上を片づけた。いつもは週末にこの原稿を書くのだが、来週の週末は映画祭なので、原稿を書く時間がない。そのため、今週中に少しずつ原稿を書いておく必要があるわけです。
 DDI用の原稿も入稿してしまった。今週の映画は『シックス・センス』でした。

10月25日(月)
 今日は朝から『ジャンヌ・ダルク』の試写のため、新しくなったソニーの試写室に出かけた。試写案内では上映時間2時間35分と書いてあったが、上映前の案内では上映時間が2時間40分になっていた。しかも、まだエンド・タイトル部分が未完成だという。本編にも所々につなぎのおかしな部分や、音が途切れる場所があった。やはり完成品は東京国際映画祭でのお披露目になるようだ。僕は2時間ほど観たところで、トイレに行くため席を立ってしまった。5分や10分なら無理矢理でも我慢するけど、30分は我慢できなかったんだよぉ。試写室で我慢しきれずオシッコ漏らしちゃったら、末代までの恥ですからね。次からは映画の前にちゃんとオシッコしておこうと心に誓い、この日は途中リタイアに甘んじる。
 午後は松竹で『玻璃(ガラス)の城』を観た後、メディアボックスで『榕樹(ガジュマル)の丘へ』を観る。この後、ヘラルドで『ラスト・タンゴ・イン・パリ』を観るつもりだったんだけど、そこまで元気がなかったので八重洲地下街のパソコンショップでマイクロソフトの光学式マウスを購入して帰宅。このマウスはなかなか快適です。

10月26日(火)
 映画祭前ということもあって、あまり時間に余裕がない。こういうときは、午前中にセッセと仕事をするのだ。この日も午前中に何本か原稿を入れてしまう。午後はブエナで『カーラの結婚宣言』を観た後、同じ六本木のFOXで『完全犯罪』を観る。『カーラ』の方は知的障害者の独立や結婚問題を描いたドラマだけど、ヘンに「社会派だ!」と肩肘張ることなく、ごく普通のホームドラマになっているところがいいなぁ……。この2本を観た後、一度帰宅して感想をまとめてしまう。夜は渋谷で『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の試写。終わったら11時過ぎだった。試写の後、編集者と少し打ち合わせして、帰宅は午前1時頃。そのまま寝る。

10月27日(水)
 午前中に『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の感想を書いたのだが、真っ昼間に感想を書いても、あんまりノレないなぁ……。調子に乗って新潟Week!用に原稿を書いて入稿したら、原稿の受発注に勘違いがあって、僕は頼まれてもいない原稿を入稿してしまったのである……。ああ、忙しいのに俺は何をやっておるのだ!
 午後はシネカノンで『海賊版 = BOOTLEG FILM』を観た後、KSSの試写室でパンドラ配給の『逢いたくてヴェニス』を観る。KSSの試写室はすごく久しぶり。最近はKSS配給の映画がないのでご無沙汰してました。立派な試写室なんだけどね……。『逢いたくてヴェニス』はドイツ版『フレンチ・キス』みたいな作品。またドイツ映画だよ。今年は本当にドイツ映画の公開が多い。どれも面白いからいいんだけど、一体どうしちゃったんでしょうか。ドイツ映画は内容の割に値段が安いとか、何らかの理由があるんでしょうね。今度誰かにきいてみよう……。

10月28日(木)
 午前中に新潟Week!の原稿を入れ直し。午後はソニーで『聖なる嘘つき/その名はジェイコブ』を観る。上映時間2時間。本屋で日経エンターテインメントの「高すぎないか?音楽・映画のお値段」という記事を見つけて購入したのだが、中身は大したことなかった。「映画が高いからビデオを見る」という人は、ずっとビデオを見ていればいいじゃないか。劇場という場所で映画を観る行為に魅力もメリットも感じないのに、レンタルビデオの何倍ものお金を払うのは馬鹿馬鹿しいでしょう。ビデオ市場が映画産業を支えている面もあるのだから、「映画は本当は映画館で観るのが本当だ」なんて引け目を感じることなく、堂々とビデオを見ればいいのです。年に1本か2本、どうしても劇場で観たい映画が出てきたら、それだけ劇場で観ればいい。
 本屋に立ち寄ったせいで、3時半からの試写には間に合わない。予定を変更して秋葉原に行く。パソコンを見て回ったんですが、本体はすごく安くなっている。液晶モニター付きの省スペース型が20万円だもんね。物欲を大いに刺激されつつ、夕方からはUIPで『遠い空の向こうに』の試写。これはよかった。最後は泣いたよ。来年2月頃の公開予定です。

10月29日(金)
 午前中に東宝で『サラリーマン金太郎』の試写。午後はTCCで『プリズナー・オブ・ラブ』。その後ワーナーで『トゥルー・クライム』。今日はすべて自転車移動。疲れはしないけど、ペダルがギコギコきしむようになったのが気になっている。自転車屋で修理したいんだけど、明日から映画祭で時間がないなぁ……。映画祭期間中は自転車に乗ることもないので、再来週以降だな……。
 今日観た映画で一番立派な映画は、もちろんイーストウッドの『トゥルー・クライム』だが、これは12月から銀座シネパトスで封切られる。『目撃』を全国封切りしてコケて以来、『真夜中のサバナ』は恵比寿で単館、今度の『トゥルー・クライム』はついにパトスか……。劇場の格がどんどん落ちて行く。『トゥルー・クライム』はイーストウッドの監督・主演作で、ミステリーとしてもサスペンスとしても人間ドラマとしてもよくできているだけに、この扱いは残念。過去の興業実績を見るとこれが「妥当」なのかもしれないけど、義憤に近いものを感じるなぁ。
 明日からの映画祭では、上映の合間に次々と感想を書かないと間に合わない。外出時の感想文執筆に活躍するのが小型のワープロ。僕はNECの文豪ARDATA(CA-2000T)を愛用してます。いずれはこれもWindows CEとかに置き換わるのかな……。でも、外出先で作文する機会なんて滅多にないよ。

10月30日(土)
 今日から東京国際映画祭。今年はコンペ作品を中心に観て行くつもり。初日はコンペ作品の『ミッドナイト・アンド・ハーフ』から観始めたのだが、これが死ぬほどつまらない映画だった。少なくとも僕向きではなかった。ビデオだったら最初から最後まで早送りしてます。2本目にニッポン・シネマ・ナウの『金髪の草原』を観ようと思ったのだが、行列に並ぶのが嫌なので、急遽オープニングセレモニーと『ジャンヌ・ダルク』の上映に切り替える。しかしこの変更がたたって、6時からの『オネーギン』が観られなくなってしまった。帰宅してから日程調整し、なんとか『オネーギン』を別日に押し込んだ。慌てました……。
 帰宅したら仕事のFAXが何枚か届いている。う〜ん、映画祭に通いながらの仕事は辛い。まあ、横浜映画祭ほどじゃないけどね。あれは毎日深夜まで。東京映画祭は自分でスケジュールをやりくりして、何とか7時や8時には映画を切り上げるようにしてます。明日からも映画は続く。はたして体力が持つだろうか。

10月31日(日)
 東京国際映画祭。11時過ぎから、昨日観そびれた『オネーギン』をオーチャードホールで観る。立派なコスチュームプレイ。レイフ・ファインズが恋に悶え苦しむ男を演じて、『イングリッシュ・ペイシェント』を思い出させます。リブ・タイラーもすごくきれい。最近この女優は、知性的な美女に見えるようになってきた。最初の頃は、どう見ても少しノータリン気味に見えたもんですが……。女優はこうも成長するもんなんですね。午後は試写で『ナン・ナーク/ゴースト・イン・ラブ』を観たが、ホラーにするのかラブストーリーにするのか中途半端。後から気がついたんだけど、これって溝口健二の『雨月物語』をタイ流に翻案したんじゃないの?
 引き続き試写で『アローン/ひとり』を観る。これは面白かった。夜は昨日の『オネーギン』が今朝にずれ込んだ結果、オーチャードホールで『破線のマリス』を観ることになったのだが……。脚本は最高。これは英訳してハリウッドに売りつけた方がいい。その価値のある内容だと思う。ただ、映画そのものには不満もある。

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