2001年10月の出来事

10月1日(月)
 午前中に残っていた映画の感想を書いてしまう。午後はヘラルドで『ヤング・ブラッド』という「三銃士」の映画。これが面白くなかった。がっかり。カトリーヌ・ドヌーヴもちょっと気の毒なくらいだった。ピーター・ハイアムズって、こんなに下手くそだったっけ……。
 2本目はシネカノンに移動。到着した瞬間、試写室の場所を間違えていたことに気づく。目的の映画は京橋で試写だったのに、間違えて渋谷くんだりまで来てしまったのだ。試写状から手帳にスケジュールを書き写す時間違えたらしい。今さら戻っても3時半の試写には間に合わないので、 どうしようかと一瞬考えた。 幸か不幸かシネカノンで上映する試写もまだ観ていない映画だったので、ここは臨機応変に構えてまずはこの映画を先に観ることにする。作品は『素敵な歌と船はゆく』。なかなか面白い映画だった。映画全体が長い長いワンカット撮影でもあるかのように、ゆったりとしたテンポで時間が流れていく。
 夜は大森で@niftyのマネージャー勉強会。今月のテーマは「コンピュータ・ウィルス」だった。話をいろいろ聞くと、結局はウィルスを完全に防備する方法はないという結論になる。ワクチンソフトでウィルスを防備しつつ、いざ感染した時はいつでも復帰できるようバックアップを完璧に、という当たり前の結論に達するのだ。でも現実問題として、バックアップは取らないからなぁ……。せいぜいワクチンソフトのパターンファイルをこまめにアップデートするぐらいかな。@niftyには「ウイルスバスター for @nifty Mail」という、サーバー段階でウィルスを除去するオプションサービスがあるので、とりあえずメール専用に別IDをひとつ所得して、すべてのメールをそこ経由で受信するようにするつもり。結局はすべて受け身の後手後手。ウィルスのパターンファイルなんて、泥縄式以外の何ものでもないからなぁ……。威勢のいい結論が出ない勉強会だった。
 9月はテロ事件の影響でみんながテレビにかじりついたせいか、それとも夏休み映画が一段落したせいか、映画瓦版のアクセス数が8月に比べて少しダウンした。7月に比べるとまだまだ多いのだが、これが一時的な物なのか、それともアクセス数がそろそろ頭打ちになっているのか、それはまだちょっとわからない。広告クリック率も大幅にダウンし、今月は広告収入も激減しそうだ。新規の仕事もなかなかないし、仕事の面ではいろいろと厳しい状況になっている。

10月2日(火)
 午前中にメルマガの編集をしていたら、それだけで結構時間を食ってしまった。広告を挿入するのを忘れたのだが、まぁいいか……。メルマガからの広告収入なんて、ほとんどないのが現状なのだ。
 前日の勉強会の結果を踏まえて、@niftyの別IDを1件申請。単純にホームページから新規会員に申し込んだだけの話。とりあえずメールボックスは使えるようになったので、他のアドレスからそちらのメールアドレスにメールを転送し、転送されたメールを宛先事にメーラーで振り分けることにした。「ウィルスバスター@nifty mail」は2週間ぐらいたたないと使えないようだ。
 昼から映画美学校で『リーベンクイズ(日本鬼子)/日中15年戦争・元皇軍兵士の告白』というドキュメンタリー映画を観る。日中戦争のさなか、中国大陸で住民や捕虜たちに残虐行為を行った旧日本軍兵士たちの証言集。こういう映画には必ず作り手側の政治的立場が反映してしまうわけで、この映画にもそうしたバイアスは当然ある。僕はこの映画の作り手と必ずしも同じ立場に立たないが、それでも映画に登場する老人達の証言には迫力があった。それにしても日本軍というのは、中国大陸で一体何がやりたかったんでしょうね。こういう国際法違反や軍規の乱れが平然とまかり通ってしまっては、日本軍が仮に戦争に勝ったとしても占領地を維持することが困難でしょうに。これはやっぱり、日本は負けるべくして戦争に負けたとしか思えないなぁ……。
 一度帰宅して、時代劇フォーラムのホームページにリンク集を作る。今回もオンラインブックマークを使うことにした。数社のホームページを見て機能比較。6時過ぎに再度外出して松竹へ。試写室がほぼ満員だったのでこの日はパスして、この映画は後日観ることにする。帰宅してリンク集作り。結局またBLINKを使うことにした。使い慣れているし、これが一番管理がやりやすい。

10月3日(水)
 午前中に映画の感想を1本。その後10時から東映で『化粧師 KEWAISHI』の試写。う〜ん、なぜこんな映画になってしまったのかなぁ。出演者は豪華だけれど、何がやりたいのかよくわからない映画になってしまっている。
 午後は雑誌のインタビューでフジテレビへ。少し早く到着したので、お台場公園を散歩。天気がよくてじつに気持ちいい。その後駅で編集者と落ち合って、フジテレビの受付前で映画会社の担当者と合流し、映画部の会議室へ。フジテレビのプロデューサーから、映画やDVDについて1時間ほど話を聞く。今回の取材結果は先日の三池監督のインタビューと同じ号に載るのだとか。
 新橋で編集者と打ち合わせも兼ねてお茶。DVD市場の現状について話を聞き、今後の映画やDVD流通について雑談。あまり明るい展望にならないのは残念。新橋で編集者とわかれて、銀座で本屋に立ち寄り。雑誌を立ち読みしていたら、もうかなり年輩の老人が近づいてきてブツブツつぶやいている。内容はアメリカのテロ問題や自衛隊の海外派兵問題、小泉内閣や野党との問題、さらには戦後の教育問題、憲法問題、その他諸々。この御老人、目の前に山と積まれた雑誌には目もくれず、ひたすらブツブツと、何の脈絡もなく政治問題について持論をつぶやき続ける。最初は何事かと思ったが、これはどうやら僕に向かってささやいているらしい。う〜ん、手に持っていた雑誌が「正論」や「NEWS WEEK」なのが悪かったかなぁ……。その後「シナリオ」などに手を伸ばすと、この老人の声のトーンが少し落ちたんだけどね。僕はこの老人が話している内容より、本屋で見ず知らずの若造に政治談義をこんこんと語らずにいられないという、その境遇と心情にいささかの興味を感じていた。話している内容は右寄りの雑誌や新聞の論調を継ぎ接ぎしたようなものだと思ったが、ところどころに老人のオリジナルもあるらしい。とにかく次々に言葉がわき出してきて止まらない。面白すぎるので、しばらく雑誌を読むふりして話に耳を傾けていた。僕としては立ち読みのふりをしてしらばっくれていたのだが、どうやら老人は僕が聞き耳を立てているのに気づいたらしく、弁舌はますますなめらかになっていく。その声のトーンの変化を面白がって、僕は雑誌を持ったまま笑いをこらえるのに必死。しばらくして読む雑誌がなくなったので僕はそこを立ち去ったのだが、老人は名残惜しそうにブツブツつぶやきながらどこかに行ってしまった。やっぱり僕に話しかけていたんだなぁ……。あの御老人はどこのどういう人だったんだろうか。よほどこちらから話しかけてみようかと思ったけれど、僕にはその度胸がなかった。

10月4日(木)
 午前中に映画の感想を全部片づけ、インタビュー記事のまとめに入る。午後は試写の予定を3本入れていたが、これはすべて別日に振り替え。
 夕方に買物にでかけ、鍋いっぱいの肉じゃがを作る。他に里芋も買ってきた。これで連休を過ごすのだ。
 映画瓦版のトップページにある、コミュニティ関連のメニューをひとつにまとめてしまう。メニューばかりがだらだら長くなるのがうっとうしかったが、これで少しは改善されたかも。今後はコミュニティ機能をさらに充実させるつもり。またトップページには、「アメリカ便り」に匹敵する大型コンテンツを立ち上げたいと考えている。アイデアはあるけどまだ手つかず。

10月5日(金)
 午前中にML利用者向けの新しい掲示板を作る。ただしMLとWEBでは利用形態もユーザーも違うので、どの程度の人が掲示板を利用するかは疑問もある。とりあえず今回はテストケース。
 午後は試写2本。まずは韓国映画『リメンバー・ミー』を日本で再映画化した『時の香り〜リメンバー・ミー〜』。これは面白くなかった。もともとの映画が持っていた繊細な味わいが一切消え去り、もともとの映画が持っていた欠点だけが残ってしまった。これではわざわざリメイクする意味なんてないと思う。そもそもこの話には無理があるよ。ヒロインたちは教育実習に何ヶ月かけてるんだ?
 2本目はワーナーで『トレーニング デイ』。デンゼル・ワシントンが悪徳刑事を演じるのはややミスキャストではないのかと思ったが、このキャスティングが物語の中盤意向になってじわじわと効果を上げてくる。
 夜は映画瓦版MLのオフ会。今回は僕も含めて男性7名・女性1名という、 きわめて男性比率の高いオフ会になった。こういうケースは珍しいけれど、これはこれでいいものです。1次会は天狗・銀座六丁目店。2次会は少し銀座をうろうろしたあげく、コリドー街の鮒忠で閉店まで。その後僕は三次会まで行ったけど、久しぶりにたくさん飲んだ。帰りは自転車だったが、途中でお巡りさんに呼び止められてしまいました。帰宅は2時過ぎ。アスピリンを飲んでベッドに転げ込む。

10月6日(土)
 目が覚めたら強烈な二日酔い。時間は7時半頃。いつも6時に目覚ましをかけているのだが、今日は目覚ましが鳴ったことにすら気づかなかった。頭ががんがん痛み、めまいと吐き気、全身から脂汗。風呂に入って汗を流し、着替えて運動会に出かける。午前中は真っ青な顔をして運動会の見学。じっと座っていたら少しずつ体調が回復し、昼はちゃんと食べられた。でも頭痛は夜まで続く。
 たまらず午後は少し昼寝。夕方まで眠り続け、食事の後で仕事場戻り。仕事の原稿を書いて入稿する。
 @niftyで新たに取得したIDの正式な通知が来た。早速「ウイルスバスター for @nifty Mail」を設定する。

10月7日(日)
 二日酔いからほぼ回復し、午前中はCSへ。帰宅してから近所の公園へ。天気がいいので、今日は大勢の人が出てきていた。昼食食べて仕事場戻り。寝不足気味なので夕方まで寝る。先月のオフ会でもらった「本能寺(上)」を読み終わり、今日からは「聖書の暗号」を読み始めたのだが、これが死ぬほどつまらない本なのだ。数ページで投げ出しそうになったけど、どうしようかなぁ。BOOK OFFで100円で買った本だから投げ出しても惜しくはないけれど、もうちょっと読んでみようかな……。
 映画の感想が2本手つかずで残っているし、映画瓦版ダイジェストの制作、メルマガの編集などもある。明日は1日部屋で仕事かな。自己紹介のページにも少し手を入れないとなぁ。意味のない項目を、少し整理してしまおうと思っている。
 先月は広告クリック率がひどく落ち込んだのだが、今月はまずまずの回復。でも全体にクリック率は落ち込んでいると思う。いよいよインターネットの広告ビジネスは駄目だろうな。代理店もいくつか業務を停止してしまったし。少なくともバナー広告というのはもうまったく駄目だと思う。他に代案がないから映画瓦版にもバナーを表示しているけれど、これは広告を出稿している側も同じだと思う。企業にとってはバナー広告より、雑誌や新聞で「こんなページがあるよ」という記事になる方が広告効果は高いんだと思う。ちなみにWEB紹介記事はほとんど効果がない。僕は毎月何通も「雑誌に掲載します」というメールをもらい、そのたびに「掲載ありがとうございます」という返事を出しているけれど、それによってアクセス数が増えた事なんてほとんどない。あるいはそうした効果によって、現在のアクセス数が維持されているという考え方もできるかもしれないけれど、例えば「ぴあ」に記事が載っても(過去に2回ある)、その日や翌日だけにアクセスが集中するということはないしね。もちろん読売新聞や朝日新聞が僕のページを紹介してくれれば話はまた別でしょうけれど、そういう機会はなかなかありそうもないです。
 横浜の東宝会館が11月一杯で閉鎖されることになり、その話題が@niftyの映画フォーラムや映画瓦版のMLで少し話題になっている。僕にとっては高校時代の映画デートの思い出と切り離せない映画館で、多少の感慨がないわけでもない。でも文芸坐がなくなった時のようなショックはほとんど感じないんだよね。ここ10年以上、横浜東宝会館には行ってないしなぁ……。

10月8日(月・体育の日)
 朝から映画の感想を2本。さらに仕事の原稿を1本書いて入稿。雨が降ってやけに寒い。
 夜はテレビ東京で『男はつらいよ』の1作目を見る。昭和44年製作。面白い。泣ける。でも演出はあざといんだよね。そのあざとさを軽々と飛び越えてしまう、渥美清の芸はすごいと思うけど。

10月9日(火)
 午前中はメルマガの編集とフォーラムHPの手直し。午後は東映で『実録・夜桜銀次』を見る。3時間近い大作。これは結構見応えがあった。できとしてはまずまずの水準。メルマガ流に表現すると☆☆といったところ。
 新橋まで歩いて地下鉄で渋谷に移動。シネカノンで連合赤軍の総括リンチ事件を描いた『光の雨』 。これはすごい映画だ。監督は高橋伴明。2時間を超える作品だったが、なんだかあっと言う間だった。でも一番印象に残るのは、川越美和の小さな胸だったりして……。裕木奈江が永田洋子(劇中では上杉和枝)を演じているのだが、これが恐いのなんの。ほとんど無表情にメンバーの粛正を行っていく様子が、表情豊かな山本太郎と好対照。ちなみに山本太郎が演じているのは獄中自殺した森恒夫(劇中の名前は倉重鉄太郎)。浅間山荘事件のリーダー格で死刑判決を受けた坂口弘(劇中名は玉井潔)を池内万作が演じている。

10月10日(水)
 午前中に映画の感想を1本書く。『光の雨』はちょっと手が付けられないので、また改めて書こうと思う。昼食を取った後、今日は雨なので地下鉄移動。
 午後はメディアボックスで『クライム アンド パニッシュメント』 を観る。ドストエフスキーの「罪と罰」を現代アメリカに翻案したもの。ラスコーリニコフの老婆殺しを10代の少女の義父殺しに変え、娼婦ソーニャの役回りを同級生の少年に変更しているようだ。もっとも僕は原作を読んでいないので、どこがどの程度「罪と罰」なのかはあまりよくわからんのだけれど。この手の世界古典文学作品って、「いつか読もう」と思っていると永久に読む機会が失われてしまうものだと思う。僕も学生時代に読んでおけばよかった。この年になると体力も時間もなくて、なかなか手を出すことができなくなってしまう。
 2本目はTCCで『カラー・オブ・ペイン オオカミ』。澤田謙也主演の香港・日本合作映画。う〜ん、眠い映画だなぁ。登場人物はそれぞれ面白いのだけれど、エピソードが全部空回りしていて前に進んでいかない。レイモンド・ウォン、テレンス・イン、サム・リーなど、香港の若手注目株がぞろぞろ登場する割には元気がない映画。
 本当はこのあと京橋に戻って短篇映画特集を観るつもりだったのだが、雨が激しいのでこれは取りやめることにする。あと1回試写があるけど、それには行けるかなぁ。とりあえず簡単に食事して、地下鉄で門前仲町へ。買物して再び地下鉄で帰宅。雨はますます激しくなり、雷まで鳴っていた。

10月11日(木)
 午前中に映画の感想を全部書いてしまう。午後は1時から渋谷の試写室に行こうと思っていたのだが、途中でぼんやりしていて乗り換えを間違え有楽町で下車してしまった。何考えているんだか……。これで午後1時からの試写はおじゃんになって、次の試写状が来るまで待機。こういう失敗は年に何度かあるんだけれど、それによって壊滅的な打撃を受けることは余りない。要するに「まだ次がある」「観られなくても今回は平気」という油断が心のどこかにあって、それがこういう失敗を生み出すようだ。ついでに言うと、「試写を休んでその時間に別のことをやりたい」と思っている面もなきにしもあらず。僕は先週末からずっと図書館に行きたいと思っていたので、この機会に図書館へ。これがつまり、「別のことをやりたい」ということなんだけれど。
 月島図書館で池宮彰一郎の「本能寺(下)」を借り、ついでにハービー・ハンコックの「ガーシュイン・ワールド」とバーンスタインが指揮したマーラーの5番を借りる。そのまま本やCDを抱えて、月島のムービーテレビジョン試写室へ。ジョシュ・ハートネット主演のシェイクスピア映画『O[オー]』を観る。昨日はドストエフスキーで、今日はシェイクスピア。なんだか翻案映画づいている。この映画は以前MLでコゾノさんが面白いと言っていた作品だが、確かになかなかよくできていると思った。
 一度帰宅して荷物を少し軽くしてから、今度はGAGAでシガニー・ウィーバーとジェニファー・ラブ・ヒューイット主演のラブコメディ『ハートブレイカー』を観る。そこそこ面白いけど、これで2時間4分は長すぎる。これで1時間45分ぐらいにテンポよくまとめられれば、もっと面白い映画になったと思うけどね。ちょっと残念。

10月12日(金)
 午前中に映画の感想を全部やっつける。今日は午後1時の試写予定がないので、昼食後少し昼寝して寝不足解消。
  3時半からシネカノンで『ジェネックス・コップ2』の試写。 前作も面白かったけれど、今回も楽しめた。映画の後は大急ぎで移動して、松竹で『スパイ・キッズ』を観る。これはすごく楽しい映画。往年のスパイ映画が大好きだった人も、最近の映画しか観ていない人も、普段はあまり映画を観ない人も、そしてもちろん子供たちも、みんな楽しめるファミリー・エンターテインメント作品。イングリットとデブリンという名前はヒッチコックの古典スパイ映画『汚名』からの引用でしょうね。プレス資料をもらってくるのを忘れたので、月曜日にアスミックに電話しなきゃ。
 試写の後はこの時たまたま会ったW氏と、「ちょっとお茶でも」と近所のドトールで雑談。仕事の近況、映画祭の話題など、話題はいろいろで尽きない。9時に閉店で店を出た後、だらだらと歩きながら映画の話など続け、有楽町の駅前で分かれる直前にも立ち話。その立ち話が延々11時過ぎまで続いてしまった。こんなに長くなるならどこか別の店に入ればよかったよ。まぁお互いに「じきに話が終わるだろう」と思っているから、こんなことになってしまったんだろうけど。映画瓦版のコンテンツについていくつか提案があったり、逆にこちらからW氏に提案したり。肌寒い中で長話をしていたので、ちょっと喉がかれてひりひりする。風邪ひかなきゃいいんだけど。
 帰宅してから気まぐれに三井住友の口座を確認したら、ドネーションとして新たに2件の振込があった。メールをもらっていなかったので気づきませんでしたが、「タカハシヒデキ」名義で1万円振り込んでくださった方、「カワラバンヘ」と題して3千円振り込んでくださった方、この場を借りてお礼申し上げます。ドネーションの窓口を開いたものの、反応があったのは最初の2件だけだったので「やっぱりダメかなぁ」と最近はじめてました。金額の多寡はともかく(正直言えば「多」の方が嬉しいが)、こうしてドネーションという考え方に賛同してくださる方がいるのが嬉しいです。今後もがんばりま〜す。

10月13日(土)
 午前中に仕事の原稿を書き上げて入稿。午後は夕方まで少し寝て、夜は赤羽まで飲みに出かけた。赤羽は父親の実家があった場所なので以前はよく出かけたが、父の両親(祖父母)がなくなってからはすっかりご無沙汰。ここ10年以上、すっかり足が遠のいていた。久しぶりに行ったら、駅はすっかりきれいになっているし、駅周辺もすっかり様変わりしていて驚いてしまったよ。

10月14日(日)
 昨夜は寝るのが遅くなったので、今朝は眠くて眠くて。それでも6時に起きて、午前中はCS。その後、不要になった子供用の机をもらってきて仕事部屋に運び入れる。仕事机の近くにおいて、資料などを置く台にするつもりなんだけど、ちょっと今は部屋の真ん中にあってうっとうしい。部屋のレイアウト全体を考えなければならないかな。
 寝不足気味なので午後は少し寝る。起きてから図書館でCDを返却し、その近所にあるスーパーで買物して帰宅。最近本当に昼寝ばかりしているなぁ。夜はテレビで『男はつらいよ・フーテンの寅』を観ながら、久しぶりにひじきを煮る。

10月15日(月)
 午前中は映画の感想を書くが、『スパイ・キッズ』の最後の方でちょっとひっかかる。なぜだろう。PHS用の原稿を送信して、メルマガの下準備。今週は公開作が多いなぁ。
 午後はメディアボックスで『裏切り者』を観る。これはまったくノーマークだったのだが、結構面白かった。ホアキン・フェニックスはいい役者になったなぁ。『誘う女』や『秘密の絆』の頃は、まさかこんなになるとは思ってもみなかったけど。マーク・ウォルバーグは最近主演映画が立て続けに公開されている超売れっ子。売れる時に徹底的に売り出すという、アメリカ映画界の健全さかもしれない。売り惜しみせずにどんどん映画に出る中から、本当のスターが育っていくのだと思う。
 2本目は映画美学校で『ハッシュ!』。先日松竹では試写室が一杯だったが、今回は少し余裕を持ってい試写室に入ったので悠々だった。でも最後はほぼ満席だったかな。この映画はじつに面白い。今年観た邦画の中でも、1,2を争う面白さ。じゃあこの映画に匹敵する映画が他に何かあったかというと、ちょっと思い出せないんだけど……。とにかく笑える。久しぶりに映画を観ながらゲラゲラ笑った。しかもその笑いが「俺にはこの面白さがわかるぜ」という斜に構えた笑いではなく、試写室全体がドッと震えるぐらいに、観ている全員が笑っている。とにかく会話のうまさが光る。2時間15分がとても充実していた。片岡礼子は久しぶりの主演映画だと思うけれど、やっぱりいい女だなぁ。
 この映画の中に男ふたりが大盛りのカレーを食べるシーンがあって、空きっ腹を刺激される。僕も昨日カレーの材料をたまたま買っていたので、帰宅してからカレーを作って食べる。 テレビで寅さんを見ていたら、仕事先の編集部から電話で次回の原稿で取り上げる映画についての相談。11月はあまりめぼしい作品がないんだよなぁ。とりあえず、今日観てきたばかりの『裏切り者』なんてどうでしょうか、と勧めておいた。
 食後はシャワーを浴びてから、メルマガの編集作業。ひどく眠いけれど、メルマガ編集は比較的単純な作業だから大丈夫。 興行通信のサイトで、『千と千尋の神隠し』が週間トータルでは『トゥームレイダー』を抑えて1位だったことを知り驚く。週末に首都圏で抜かれたのは、瞬間風速みたいなものだったのか。この勢いはどこまで続くのだろう。今週末も首位を取れそうな力を持った作品がないし、来週もそれは同じ。ひょっとしたらこの勢いは、12月の『ハリー・ポッター』まで続いてしまうのかな……。

10月16日(火)
 午前中に映画の感想を全部書いてしまう。午後はシネカノンで『東京ハレンチ天国 さよならのブルース』。12月から中野武蔵野ホールで開催される《ディープ、クレイジー映画(フィルム)》という特集上映の中の1本。この映画については「音が悪いので現在新しいプリントを作ってます」という説明が上映前にあったのだが、確かに音がひどすぎる。もごもごくぐもって、まったく何を言っているのかわからないシーンが半分以上。何とか聞き取れる部分も、決して明瞭な音とは言えない。英語字幕が付いていたけれど、これは日本語字幕が必要かも。映画自体はカメラワークやカット割り、編集などに技巧を凝らしてあって面白い。途中までは音の悪さもあって「なんだかなぁ〜」と思っていたのだが、ラストシーンは衝撃的。これには笑った。試写室中が大笑いだ。本田隆一監督は、石井輝男監督の『盲獣VS一寸法師』にもスタッフとして参加したんだとか。やっぱり……。なにが「やっぱり」なのかは、映画の最後を観ればわかる。これって石井監督のアレのラストシーンと同じじゃないか!
 2本目はTCCで『少女たちの遺言』という韓国映画。『囁く廊下/女校怪談』の第2弾として企画された映画だそうだが、内容はまったく連続性がない。ただこの映画、物語の中での時間の流れが混乱していて、何がなんだかよくわからない。もうちょっとうまい作り方があったんじゃないだろうか……。
 6時頃から、仕事をしている雑誌の編集部に出かけて次の原稿の打ち合わせ。次はいつになくボリュームのある記事になりそうなので、え〜と原稿料が……と胸算用。しかし締切まで1週間ぐらいしかないから、これは結構大変な作業になるかも。今週末はこの仕事で潰れて、来週末はまた別件の仕事も入っている。月末はいつもこんな感じ。
 ドネーションの入金あり。ムラカミ アツコさん、ありがとうございます。

10月17日(水)
 雨降り。午前中に映画の感想を書く。午後は京橋と新橋で3件の試写をはしごするのだが、晴れていれば自転車で全部済ませられるのに……。今日は地下鉄移動。雨降りは不経済だなぁ。出かける前に郵便受けを見たら、東京国際映画祭のプレスパス発行手続き用の書類と、TOKYO FILMeXの資料が来ていた。今年は映画祭に「映画瓦版」で申し込んだので、パスは発行されないだろうと思っていた。それを見越して、映画祭期間中もいろいろ予定をいれちゃったよ〜。まぁせっかくのパスだから、これは有効活用させてもらうけどね。予定は組み直しだ。TOKYO FILMeXも、せっかくだからプレスの取材を申し込んでみようかな……。試写状も何通か来ていたが、その中に東宝の『かあちゃん』の試写状が……。東宝からは試写状が来ないはずなので「???」という感じだったんだけど、これは雑誌で申し込んだ一般試写の分でした。
 1本目はフィリップ・ガレルの『夜風の匂い』を映画美学校で観る。第1試写室は久しぶり。カトリーヌ・ドヌーヴ主演だが、実際には3人の主人公の間で視点が移動していく不思議な作品。テンポゆったりめで、説明を短く切りつめた演出。食後すぐの映画ということもあって、ひどく眠くなる。
 2本目はTCCまで歩いて移動し、松方弘樹主演の『獅子の血脈』鑑賞。監督は望月六郎だけど、物語は正調のヤクザ映画。松方弘樹がダメ男を演じるはずもなく、これはちょっと「違うんじゃないですか〜?」と思いながら映画を観ていたのだが、これが見事に馬鹿馬鹿しくて最後はニヤニヤしながら試写室を出てきた。この映画、かなりイカレてます。そのイカレっぷりが楽しめれば、これはOKなんだと思う。
 3本目は再び京橋に戻り、メディアボックスで『うつくしい人生』を観る。これは以前フランス映画祭横浜で『これが人生?』というタイトルで上映された作品だが、日本での公開が決まったのは嬉しい。これはとにかく、撮影が物凄くきれい。映画全体が金色に輝いている。音楽も素晴らしくいい。
 帰宅して仕事を少しする。インターネットで調べものをして、それをまとめて編集部に送信。「映画瓦版」はトップページに新しい広告を挿入したら、ページを表示するまで少し時間がかかるようになってしまった。嫌だなぁ。でもこれが、バカにならない収入になるからやめられない。広告収入といえば、メルマガにも映画関係の広告を掲載したいという申し出があった。これも1ヶ月でそれなりの収入になるなぁ……。ちなみに「バカにならない」とか「それなり」というのは、僕の場合1万円を超えるということです。別に何十万円も何百万円も儲かるという話ではないので、その点はスケールが小さいと言えば小さい。でも広告収入というものは、僕が原稿を書いたり記事を提供したりしなくても、黙ったまま入ってくるわけだから、おいしいことはおいしいんだよね。

10月18日(木)
 映画の感想文を書く作業がまったくはかどらないのは、昨日観た『夜風の匂い』が少々手強かったからか、それとも午前中にテレビを見ながら洗濯物をたたんだりしていたからか……。とにかく、ほとんど何も進まないまま午後になってしまう。しょうがないので、今日は試写を1本にして、残った時間は仕事に当てることに決めたんだけど……。
 午後は映画美学校で『本当に若い娘』の最終試写。思春期を迎えて急速に心と体が成長し、とりわけセックスに興味があって、セックスがしたくてしたくてしょうがない14歳の女の子が、セックスの妄想にふけりながら男を求めて自転車を乗り回すという、なんだかよくわかんないけど、「これが思春期の性欲ってものかも」と妙に納得させられてしまう映画だった。監督は『ロマンスX』のカトリーヌ・ブレイヤ。25年も前の映画だけれど、やっていることは『ロマンスX』と同じじゃないか。ブレイヤ監督が早熟だったのか、それとも監督としての成長がないのか……。
 帰りに京橋のオフィスデポでクリアファイルを1冊買う。手帳も探したけれど、あまり良さそうなのがなかったので伊東屋へ。僕はここ5年ばかり能率手帳エクセル4という手帳を使っているのだが、他にいいものがあれば買い換えようと思っていろいろ物色。でも結局どれも、今使っているものにはかなわない感じがして、結局また同じ手帳の2002年版を買った。この手帳、機能云々というものは特に何もないんだけれど、自分なりに使い方を工夫しているので、今はこれが一番使いやすいし便利なのだ。黒赤2色のボールペンと、蛍光ペン、修正テープなどを駆使して、試写のスケジュールをガシガシ書き込んでいくのだが、これは電子手帳やPDAなんかよりよほど便利なのです。僕も一時はPDAを使っていたことがあるけれど、手帳の便利さにはかなわない。ビニルの表紙が安っぽいのが玉に瑕だけれど、今日は伊東屋で専用の本革カバーを発見。でもちょっと高くて、今は手が出せないなぁ。

10月19日(金)
 引き受けた仕事が本当に間に合うのか、かなり危険な状況になっているような気がするんだけど……。まぁこんなに仕事がかぶることは年に何度もないので、何とかここを死ぬ気でがんばれば道は開けるような気もするけど。でもきついなぁ。試写の予定をばんばん入れ替えて、それでも間に合わなかったらどうしよう。不安は残る。でもやるしかないなぁ。
 午前中に映画の感想をついに全部かたづける。ようやくだ。これで仕事にかかれる。図書館に行って借りていた本を返し、かわりに資料になりそうな本をまとめて借りてくる。月島図書館はなぜか映画関係の資料になりそうな本が多い。司書の趣味なのかな。それとも映画好きが多くて、リクエストが入るのだろうか。よくわからないけど、何かと重宝する。
 午後は東映で『千年の恋/ひかる源氏物語』を観る。2時間23分もかけて、なにやってんだか……。でも海外では受けるかも。源氏物語なんてどうせ誰も原作を読んじゃいないんだから、原作のダイジェスト版だと思えばいいのかな。紫式部の部分は「知ってるつもり」みたいなもの。ただし映画だから、あちこち史実から離れていじくり回されている。もちろん原作もダイジェストするだけでなく、かなり脚色されているはず。
 映画の後で仕事で取引のある会社の人と会って、いろんな話。どんな話だったのかはここには書けない。結局1時間半ほど話をしていた。

10月20日(土)
 メールの転送ルートを変更して、PHSに直接送信されたメールもパソコンに転送できるようにする。これで受けたメールをすべてパソコンで管理できるようになった。
 朝からせっせと仕事。とても消化しきれないほどの仕事に思えたけれど、それでもこの日1日でなんとかゴールが見えてきた。一番ボリュームのあるところを後回しにしているので、それが気になるけど何とかなりそうだ。その仕事に備えて資料を読んだり、ビデオを見たりと忙しい。終末なのに寝不足気味。

10月21日(日)
 午前中はCS。その後すぐ仕事場に戻ってせっせと資料を読んだりする。しかし眠気に負けて少し寝ることに。これで3時間も寝てしまった。あ〜あ。
 完成している分の原稿を入稿し、ラフレイアウトを編集部にFAX送信。

10月22日(月)
 昨夜は少し遅くまで起きていたこともあり、今朝は少し寝坊。7時半頃起きて外出。今週の「ぴあ」を買って、おでんといなりずしを入手。これで朝と昼を済ませる。
 午後は東京国際フォーラムで『地獄の黙示録・特別完全版』を観る。追加されたシーンがいくつかあり、それによって映画のテーマはわかりやすくなっている。だが物語の流れがそこで分断されてしまい、退屈な映画になっているのも確かだと思う。サーフボードのくだりなど、追加してよかったシーンもあるけど、プレイメイトやフランス農園のエピソードはやっぱり不要だったんじゃないだろうか。
 どうでもいいけどのこの試写会、座席指定にしないほうがよかったんじゃないだろうか。僕は最初に指定されて座ったのが、スクリーンのすぐ前の右袖の方。これじゃスクリーンをまるで斜めに見上げるようになる。場内は座席がせいぜい6,7割しか埋まっておらず、もっと鑑賞条件のよさそうな席がまるまる空いているという不条理。結局場内が暗くなってから、前の方の席にいる人たちがぞろぞろと後ろの真ん中あたりに移動して、僕もそれに合わせて移動したんだけど……。なんだか腑に落ちなかったなぁ。ちなみにこの日の試写では、本編の前に『ギャング・オブ・ニューヨーク』の予告がかかってました。公開はいつになるのかなぁ。
 映画の帰りは雨。

10月23日(火)
 午前中に仕上がっている原稿を整理。昼からはインタビュー取材。編集者と飯田橋で待ち合わせて、角川書店の「ニュータイプ」編集部へ。渡辺編集長にあれこれ1時間ほど話を聞く。帰りに編集者と駅の近くで食事。取材内容についての話や、現在書いている記事の内容などについて簡単な打ち合わせ。さらには雑談になって、今後のネットワーク環境やパソコンの買い換え時期の話、さらにはウィルスの話。ウィルスの話はよくなかった。気が滅入る。
 2時過ぎに編集者と別れて帰宅。取材した内容は明日まとめることにして(いいのかなぁ……)とりあえず、最初に年表作りなどをこつこつとこなす。年表を作るといろんなことがわかって面白い。こうやって年表を作っておくと、記事を書く時も便利そうなのでプリントアウトしておく。

10月24日(水)
 今日は1日中仕事。朝からずーっと仕事して、夜もずーっと仕事。結局夜の2時頃まで仕事して、仕上がった原稿をメール送信しておわり。ちょっと分量が多くなりすぎたような気がするけど、少ないよりはいいのでとりあえず。あとはレイアウトが終わってから、削るべきところはけずる。

10月25日(木)
 前の晩が遅かったせいで朝寝坊。8時半過ぎに目が覚めた。メシ食ってシャワー浴びてヒゲ剃って、なんだかバタバタしているうちにもうお昼。
 今日の午後の試写は12時半から『アモーレス・ペロス』があったので、少し早めの昼食。それでも遅刻しそうになってあたふたと部屋を飛び出す。映画は面白かった。2時間半があっと言う間だ。2本目は東映で塩屋俊の監督デビュー作『6週間/プライヴェートモーメント』。映画のオーディション風景を描く青春ドラマ。最後のオチがちょっと気になるが、映画全体としてはそこそこのレベル。3本目はヘラルドでジャッキー・チェンの『アクシデンタル・スパイ』。映画としてはそこそこレベルだけど、アクションシーンのいくつかはよくできてた。イスタンブールの町中を、ジャッキーがフルチンで駆け抜けていくシーンのおかしさ!
 帰り道に熱帯魚屋で交換用のフィルター購入。 夜は前日入稿した原稿の修正作業。

10月26日(金)
 前の晩にやり残した原稿の修正作業を仕上げて入稿。映画の感想は1本も書けなかった。午後はイマジカでデイヴィッド・リンチの新作『マルホランド・ドライブ』を観る。これがメチャクチャで面白い。話は相変わらずぜんぜんわかんないんだけど、このわかんなさがいいのだ。『ロスト・ハイウェイ』にはまって、『ストレイト・ストーリー』で「なんじゃろなぁ……」と思った人には必見の映画。
 帰りに東急ストアに立ち寄ったら、出刃包丁を安く売っていたので買ってきた。千円也。まぁこれで魚料理もできますよということだけど、実際には包丁を持っているだけで料理なんてほとんどしないんだろうなぁ……。
 銀行に立ち寄って家賃等の振込。家賃がもうちょっと安ければなぁ……。まぁしょうがないか。ブックオフに立ち寄ったけれど、100円の棚にはめぼしい本がなかった。通常の棚にはいろいろ面白そうなものもあったけれど、こういうものにはあえて手を出さない。部屋に帰れば前回100円棚で買ったまま読んでない本がたくさんあるんだもんね。果報は寝て待て。僕はブックオフの100円棚しか利用しないのだ。(もちろん僕も他の古書店ではちゃんとした値札の付いた本を買いますけど、ブックオフはしばらく待つと100円棚に移動してしまうような気がして、通常の棚のものは買い控える気持ちが起きてしまうなぁ……。)
 図書館で借りている本の読み残し分に目を通しながら寝てしまう。

10月27日(土)
 今日から東京国際映画祭だが、そんなことには関係なく、土日は通常通りの仕事をする。映画の感想も書かなければならないし……。今回の映画祭は土日が仕事、月曜と火曜は通常の試写が1本ずつ入っていて、木曜と金曜日は別件の用事があって出かけるので、実質的にはあまり足を運ぶ日がないように思う。ちょっともったいないなぁ。
 午前中にレギュラーの原稿を1本入稿。その後、近所の床屋に散髪に出かける。ここ2ヶ月ほど時間がなくて散髪にもいけなかったので、ずいぶんスッキリした。今日はこのまま映画の感想を何本か書いて寝るつもり。明日は仕事の原稿に少し目星を付けなければ……。見開き2ページ分の原稿がまったく手つかずになっている。締切は木曜だったかな……。

10月28日(日)
 午前中はCS。雨降りなので自転車は使わず、行きは地下鉄、帰りは歩き。午後は木場のイトーヨーカドーで買物。
 夜テレビを見ていたら、社民党の新幹事長に福島瑞穂が就任したというニュースが放送されていた。社民党もいよいよ末期症状だなぁ。ちなみに社民党の政審会長は辻元清美。土井たか子がこうして女性を党の顔にするのは、報道されている世代交代云々という問題ではなく、旧社会党時代のマドンナ・ブームが忘れられないからだろう。世評に対して一時代遅れて迎合していくような政党は、もはや社会的な役割を終えたと考えるしかない。既に共産党以下の存在価値しかないのが社民党だ。少なくとも共産党の主張からは、党の理念が見えてくる。それがどんなにいびつな世界観に立っているものだとしても、主張がはっきりしていればそれに賛同する者もいるだろう。でも社民党は何が主張したいんだろうか。もはやさっぱり何も見えてこない。ちなみに社民党には田嶋陽子もいる。

10月29日(月)
 仕事の原稿に手を付けるが、あまりはかどらない。メルマガの編集や、DDIポケット用の原稿を作る。夕方から霞ヶ関のイイノホールで『かあちゃん』の一般試写。市川監督の実験精神が未だ健在なのがすごい。

10月30日(火)
 午前中に仕事の原稿を仕上げ、映画の感想も書いてしまう。銀行と郵便局でお金の入金。未見の『プラトニック・セックス』でも見に行こうかと思ったのだが、出かける時間が中途半端になったため今日は断念。
 午後は3時半から東宝でマノエル・ド・オリヴェイラ監督の『家路』を観る。映画祭の真っ最中だが、この日が試写状に記載されている最終日とあってか、試写室は結構埋まっていた。(公開が来年陽春なので、たぶん追加の試写があると思うけど。) 主演はミシェル・ピコリ。老いることの悲しさが淡々と描かれている作品だが、1時間半の映画で冒頭にある劇中劇が15分もあるのは長すぎ。ここで一気に眠くなってしまった。まぁこの劇中劇自体は、ゲストにカトリーヌ・ドヌーヴを招くなどかなり豪華な作りではあるんだけど……。
 渋谷に移動して東京国際映画祭のプレスパスを受け取る。少し時間に余裕があったので本屋に立ち寄ったら、小林よしのりの「戦争論2」が出ていたのでパラパラと立ち読み。な〜んか、すごいよなぁ。内容についてはまた賛否両論いろいろな意見が出されるとは思うけれど、今どき「若者に伝わる言葉」で何かを訴えようとしている人が小林よしのりしかいないというのは事実だろう。
 7時半から渋谷ジョイシネマで東京国際映画祭のコンペ作品『週末の出来事』を観る。好きな女がいるのに別れ、別の女と結婚してしまった男。結婚生活のささやかな平和を受け入れて静かに生きようとしていた彼のもとに、かつての恋人が彼氏を連れて現れる。男の妻の嫉妬と「死ぬまであなたを愛す」というメモが、集まった人々の心をざわつかせる……。 あ〜、もうこの映画、わかりすぎるほどわかってしまう。最初の5分ぐらいで、僕はこの映画のすべてを理解してしまった。だから逆に、それ以降の1時間半は遠回りに思えるし、ラストシーンも中途半端だと思った。
 明日は映画祭のコンペ作品を2本、特別上映作品を1本観る予定。木金はお休みで、土曜日は昼頃に1本、日曜日は2本ぐらい観られるかな……。土曜日のオフ会は現在6名が参加希望。またこぢんまりした集まりになりそうだ。

10月31日(水)
 午前中は映画の感想を1本半書いて、そのまま映画祭へ。オーチャードホールでコンペ作品を2本。『月光の下(もと)に』は、自分の生き方に自信を失いつつあるイランの神学生がホームレスたちの生活に出会い、信仰そのものに疑いを持ち始めるという物語。革命後のイランはイスラム指導者がそのまま政治指導者でもあるという祭政一致の宗教国家だとばかり思っていたら、国内での聖職者の地位はあまり高くもないようで……。このあたり、上映後のティーチインで質問が出るかと思ったら、まったく誰も質問しなかったな。2本目は'70年代後半のアルバニアを舞台にした『スローガン』。小学校教師の視線を通して、共産主義社会の不条理や非人間性を描く。主人公が「強制労働」で送られた農場の方が、官僚的な小学校より楽しそうに見えるというのが皮肉。3本目は今回の審査員長であるノーマン・ジュイソン監督の'75年作品『ローラーボール』の特別上映。ここに描かれているのは、ジョン・レノンが「イマジン」で歌ったような理想社会。国家はなくなり、貧困もなくなり、戦争も部族紛争もなく、宗教もないようだ。しかしそれは同時に自由の喪失も意味している。生活にはまったく不便していないのに、そこが巨大な刑務所のような管理社会になっている。



戻る 新佃島