2002年3月の出来事

 Amazon.co.jpアソシエイト3月1日(金
 午前中に映画の感想を、またしても1本だけ書く。土日も仕事があるから、この調子ではまた月曜日まで食い込むなぁ……。参りました。
 午後は表参道にあるP誌の編集部で、新しい連載の打ち合わせ。とりあえず1年12回はレギュラーの仕事になる。締切から雑誌発売日までスパンのあるスケジュールなので、映画の選択にはちょっと苦労するかも。
 3時半からワーナーで『コラテラル・ダメージ』の試写。タイトルは武力攻撃やテロ事件などの際、本来のターゲット以外の第三者が被る損害を指している。爆弾テロの巻き添えで妻子を殺された男が主人公だが、テロリストの目標は民間人の殺傷を狙った無差別テロではなく、その場にいる別の政府要人の暗殺にある。主人公の家族は、テロ攻撃によって巻き添えで被害者になったのだ。これが『コラテラル・ダメージ』。映画は後半で主人公がテロリストたちの本拠地に乗り込み、主人公を救出する名目でCIAが軍事作戦を起こすという展開になる。対テロ攻撃では、攻撃される側にもやはり同じような『コラテラル・ダメージ』が生じる。おそらくこの映画は、アメリカの軍事攻撃や軍事制裁によって、相手側にいる罪もない人々が傷ついたり殺されたりすることを批判しているのだ。ところが9.11の連続テロが起こり、アメリカが軍事報復に傾いた中で、「軍事攻撃は相手側にも巻き添えの犠牲者が出る」というこの映画のメッセージが邪魔っけになってきたのかもしれない。映画は敵味方双方に出る『コラテラル・ダメージ』という問題をややぼかした形で結末を迎える。なんだか中途半端な印象の映画だったけれど、この中途半端さの中に現在のアメリカがあるのかもしれない。
 映画の後で食事をして、大森のニフティ本社で月例の勉強会。今回は確定申告についてがテーマだったが、その話は大まかに流して、2次会での雑談が今回のメインだった。話題はWebフォーラムかな……。僕もフォーラムのWeb化には賛成だし、それ以外にフォーラムが生き延びる方法はないと思っている。しかしながら、Webフォーラムの機能ぐらいのものなら、eグループでも実現できちゃうんだよなぁ。「eグループはしょせんタコツボ」という批判も出ていたけれど、テーマや運営の方法によっては数千人規模のコミュニティが生まれている。この場では「価格.com」の掲示板がフォーラム化しているという話も出ていたし、今後Webフォーラムが向かうところには、結構競合サービスが多いことを実感。いったいどうなってしまうのやら。
  夕方から少し頭がぼんやりしていて風邪気味かと思っていたのだが、ビールを飲んだら直ってしまった。なんだろうなぁ。脱水症状気味だったのかな。家賃の入金をすっかり忘れていたので、帰宅してからインターネットで振込手続き。

3月2日(土
 少し朝寝坊したが、午前中からコツコツお仕事。まずは毎週のレギュラー仕事であるN誌の原稿を書いて入れてしまう。今回は『モンスターズ・インク』を表題にして、宮崎駿の『千と千尋の神隠し』がベルリンで金熊賞を受賞した話。N誌の原稿はいつもこの調子で、映画本体からはずれた時事的コラムを書くように心がけている。映画紹介は同じ雑誌の映画コーナー巻頭にちゃんと用意されているわけだから、同じ切り口でただ別の映画について書いているというのでは意味がない。少し前から文字数が増えたこともあり、ここは映画紹介を棄てて、映画にまつわるあれこれを書くようにしているわけだ。映画を試写で観ていなくても記事が書けてしまうことも大きなメリットだ。あまりにも身体がだるいので少し昼寝。
 夕方からW誌の記事を書く。こちらは新作映画紹介が2本と、ビデオかDVDの紹介記事が1本。雑誌の見開き分なので、文字数はそれなりにある。今回は映画紹介が『ブラックホーク・ダウン』と『ビューティフル・マインド』で、ビデオの紹介が石井輝男監督の『地獄』。『地獄』は以前試写でも観ているけれど、今回改めてサンプルビデオで再見。これはやっぱりすごいなぁ。オウム事件の映画化としては、今後もこれをしのぐものは出てこないのではないだろうか。『日本の黒い夏[冤罪]』という映画もあったけれど、あれは王ム事件の映画じゃなくて、オウム事件を発端としたマスコミと警察による一市民つるし上げを糾弾した作品だ。松本サリン事件の一部始終を再現した部分は確かにすごい迫力だったけれど、あれだってオウムを描いているわけじゃない。『地獄』はものすごく低予算でオウムの全体像を再現しているわけだけれど、その低予算なところ、安普請なところ、チャチなところ、下世話なところ、いかがわしいところ、ハリボテの裏側がバレバレなところなども含めて、すべてが「いかにもオウム真理教!」なのだなぁ……。

3月3日(日
 昨夜は僕にしては遅くまで仕事をしていたので、今朝はちょっと眠かった。それでも7時前に起きてシャワーを浴び、簡単に食事を済ませて午前中はCS。午後は一度仕事部屋に戻ってから勝どきのデニーズに行き、スーパーで買物してから帰宅。
 映画の感想文がまるまる8本分残っているので、これはもう月曜日の試写を取り崩して時間を作るしかないと開き直っている。一度開き直ってしまうと鷹揚な気持ちになるものだ。どうせ月曜は、メルマガの編集もしなければならない。確定申告の用紙も清書せねばならない。最初から時間はないものとあきらめている。ああ、もっと時間がほしいなぁ。
 映画の感想を2本ほど書いてから、少したまっていた試写状の整理がてら今週以降のスケジュールを立てる。今月は新規の仕事が2件(P誌の新連載とA新聞社の記事)入っているので、月の後半はおそらく死ぬほど忙しくなるはず。ひょっとしたらC誌の特集記事が今回は抜けて、その分少しは楽になるかもしれないけど……。でもわからない。C誌はいつも締切の1週間とか10日前に、「今回の特集なんですけど」という電話連絡が来るからなぁ……。一応そのつもりでスケジュールを作っておいて、時間に余裕があったら映画を観るという感じかなぁ。

3月4日(月
 溜まりに溜まった映画の感想文を、朝からせっせと消化していく。それでも8本全部書き終わるまで、丸1日かかってしまった。メルマガの編集作業は明日に回すしかないか……。午前中も試写の予定を入れていたけど、これはスケジュールを調節して別日にするしかないなぁ。
 自己紹介ページで長らく工事中だった「最近の仕事」のページを急遽作ってオープンした。ある映画宣伝会社が執筆先の資料を寄こせと言っているので、とりあえず箇条書きに簡単なものを作ったのだ。これをプリントアウトして持っていけば、二度手間にならなくてちょうどいいや。まぁ相手がこれでいいと言うかどうかはわからないけどね。掲載面のコピーを寄こせとか、出版社が用意しているもっと詳しい媒体資料を持ってこいと言うかもしれないし。でもまぁ執筆先のリストはいずれ作らなければと思っていたから、これもちょうどいい機会だと思うことにした。一覧を作って改めて思ったけど、今年は去年に比べて本当に仕事が増えました。よかったよかった。去年は一時期、どうなることかと思ったもんなぁ。
 新しい仕事用が今月2本あるのだけれど、それが現時点でまったく手つかずのまま残っているのが非常に気になる。1本は連載なんだけど、入稿から雑誌発売までの間隔がやけに長いんだよなぁ。2ヶ月先にどんな映画が劇場にかかっているかなんて、この世界できちんとわかる人がどれだけいるんだろうか。僕は再来週のこともわからないよ。

cover 3月5日(火
 午前中にメルマガの編集と配信手続き。その後、確定申告の申請書を清書して、必要書類をのり付け。まずは近所の郵便局に行って保険の入金を済ませ、さらに京橋郵便局に行って先日届いていた書留を受け取り(考えてみれば入金もここで済ませれば手間は一度で済んだのだ)、税務署に行って書類を提出し、食事をしてから教文館へ行き、必要な買物を済ませてメディアボックスの試写室へ。
 不妊症の若い夫婦を主人公にした韓国映画『エンジェル・スノー』を観たのだが、これが泣けるのだ。結婚して子供が欲しいのにいつまでも子宝に恵まれない辛さ、不妊症治療の辛い現実、ようやく子供ができた喜び、妊娠中の子供が病気だとわかったときの驚きと悲しみ、それでも子供を生みたいと願う夫婦の思い。不妊治療の発達は功罪相半ばするものがあると思うし、どうしても自分の子供が欲しいと願う夫婦の願いは個人のエゴに思える部分もある。だがこの映画はそうした観客側の不審点をひとつずつ潰して、観客の同情と共感を一手に引き受けるようにできている。ただし、最後のシーンはちょっとよくわからなかったなぁ。
 2本目はイマジカで5月公開の映画の試写を観ようと思ったのだが、満員で入れなかった。しょうがないので次回の試写日程の紙を受け取って引き上げる。五反田で時間があいたらBOOK OFFに行く。ところが今回はまったく収穫なし。100円の棚を見て回ったのだが、まったくめぼしいものがなかった。食事を済ませてから、地下鉄で宝町まで戻る。
 6時からは映画美学校でカナダ映画『翼をください』の試写。その前に、試写状が途切れている配給会社や宣伝会社に電話して、試写日程を聞いたり、試写状を送ってもらう手続きをしたりする。何件かは連絡が付かなかったので、明日以降にもう一度連絡してみなければならないだろう。で、映画の方だけれど……。う〜む、いまいち。

3月6日(水
 昨日の日記をつける時、スピルバーグの『未知との遭遇』のDVDへのリンクを作ったんだけど、この写真じゃなんだかよくわかんないなぁ。黒っぽい箱に釣り鐘の絵が描いてあるみたいじゃないか。『未知との遭遇』は日本初公開の時に観ている。すごく面白かったし感動もした。たぶんスピルバーグが本当の意味ですごい監督だと認知されたのは、この映画からではなかろうか。もちろんその前に『ジョーズ』もあるし、『続・激突/カージャック』もあるわけだけど、彼の名前がブランド化したのは『未知との遭遇』からだと思う。ちなみにスピルバーグが本当に輝いていたのも初期の作品だけかも。『E.T.』は大ヒットしたけど、僕はあまり感心しなかったなぁ。『激突』や『続・激突/カージャック』がDVD化されないだろうか……。『続・激突』をスピルバーグのベスト作品に推す人も多いと思うけど。
 午前中は映画の感想を書く。午後は松竹でチェコ映画『この素晴らしき世界』。これがすごくいい映画。ストーリーがそっくりそのまま新約聖書を下敷きにしているんだけど、それに気づく日本人がどの程度いるものか。主人公の名前がマリエとヨゼフという点しかプレスには指摘がなかったけれど、じつはこの映画、もっといろいろな点を聖書から引用しているのです。こうして聖書から物語の骨格を引用することで、映画に登場するいろいろなエピソードが、常に二重三重の意味を持ってくる。もちろんこうした知識がなくてもこの映画は楽しめるはずだけれど、キリスト教圏の観客なら誰もが気づくであろうこの映画の「仕掛け」は、やっぱり聖書を読んでいないと理解できないと思う。
 2本目は映画美学校で『グローウィン グローウィン』。監督が若いせいもあるんだろうけれど、それにしたって幼すぎる映画。自殺が究極の自由なわけないだろうに。まぁ仮にそういう結論に持っていきたいなら、もっと別の語り方がないとね。映画のテーマが不道徳であっても非倫理的であってもまったく構わない。ただしその不道徳や非倫理に、観客を打ちのめす説得力なり迫力がないと独りよがりになってしまう。この映画は「世の中つまらない。嫌なことばかりだ。じゃあ死んじゃおう」という、ひどく短絡的で幼稚なものでしかないだろう。生きることと死ぬことの意味を、もっととことん追求してみて、その上で「死も悪い選択じゃない」という落としどころを用意してほしい。「死」を語ることは、別にかっこいいことでもなんでもないのに、この監督はそのあたりを何か勘違いしているのではないだろうか。
 食事の後、3本目はメディアボックスで『ルーヴルの怪人』。ソフィー・マルソー主演の怪奇映画だけれど、エジプトのミイラの霊が蘇って夜な夜なルーヴル美術館の中を徘徊するという、なんだか規模をものすごく小さくした『ハムナプトラ』みたいでつまらない。ソフィー・マルソーがきれいだなぁとか、そんな感想しか持てなかった。彼女は1966年生まれだから、僕と同い年なんだよね。年とらない人だなぁ。女優はこうでなくちゃ。

3月7日(木
 午前中は映画の感想を1本書いた後、仕事の原稿の構成案と必要な写真のリストをA誌編集部にメールで送る。これだけでもう、午前中は時間切れになってしまった。ああ、もっと時間がたっぷりほしいなぁ。
 午後は東映で『白い犬とワルツを』の試写。もともとシネカノンが新文芸坐に配給する1000円映画として企画されていたはずの映画だが、紆余曲折の末に東映で全国配給ということになったらしい。積極的に「だめな映画」と言うような作品ではないけれど、可もなく不可もない普通の映画だと思った。ところどころに、目に染みるような印象的なショットがあるので印象は悪くない。トラックの横を白い犬が併走するシーンなんて、観ていてジーンと来て涙が出そうになった。でも肝心の物語がなぁ。話自体がありふれているとは思わないけれど、そこに肉付けされている小さなエピソードがどれも手垢の付いたものばかりに思える。脚本は森崎東。
 2本目は渋谷に移動してシネカノンで『ピーピー兄弟』。放送禁止用語を連発する兄弟漫才コンビの話で、中盤までは面白いけど、エンディングの少し前からドラマが失速し始める。それがなぜなのか、映画瓦版の本文を書く時にもう少し考えてみる。でもこの映画、出演者がみんな生き生きとしているのがいい。主演の剣太郎セガールはNHKの「ほんまもん」にも小さな役で出ているけれど、この映画では全編でずっぱり。兄を演じたぜんじろうもいい。ヒロインを演じたみれいゆの名前も覚えておきたい。
 食事の後は松竹でコーエン兄弟の新作『バーバー』。ビリー・ボブ・ソーントンが50年代の床屋を演じるが、中身は『ブラッド・シンプル』『ファーゴ』などに通じる犯罪スリラー。美容関係の雑誌にコラムを連載するので、そのネタにどうかなと思ってもいたが、この映画を選ばなくて正解でした。何しろこの主人公、床屋という商売が嫌で嫌で仕方がない男なのです。そのあげくに犯罪に手を染めてしまう。床屋が「誰でもできる退屈な商売」として描かれているのでした。
 映画の後、親戚宅で荷物を受け取ってから帰宅。

3月8日(金
 午前中に映画の感想を1本書く。午後は映画美学校のゴダールの『ウイークエンド』でスタート。これは猛烈に面白い映画だったが、あまりの無茶苦茶ぶりに途中で気が遠くなることが幾度かあった。でもこれは面白い。すごいなぁ……。次の試写室に向かう前に、プランタンのバーゲンブックコーナーで「シネマティック・ヴァンパイア/吸血鬼映画B級大全」を購入。1200円也。バーゲンブックに出ているということは、もう既に絶版なんでしょうね。これは映画創生期から1990年代半ばまでの吸血鬼映画について、原則としてすべて網羅しようとした吸血鬼映画事典。
 2本目は東映で前田哲監督の新作『パコダテ人』。これもすごくいい映画。宮崎あおいの主演作ということで一般には認知されると思うけれど、前田哲監督は『かわいいひと』『GLOW/僕らはここに…。』『sWinG maN』など、青春映画を作らせて今のところハズレのない監督なのだ。今回の映画もすごくよかった。終盤でちょっと気になるところも2ヶ所ほどあるけれど、これは全体からすれば小さな傷だと思う。途中で何度かホロリとする場面もあるし、フフフと小さく笑わせてくれる場面もある。僕は大好き。
 六本木に移動して食事し、GAGAで宮沢りえ主演の『華の愛』。宮沢りえは漢字で書くと「宮澤里惠」になるんだなぁ……。監督は『美少年の恋』のヨン・ファンだけれど、今回はちょっと全体にだらだらした感じに感じた。歌の場面とか、もっと短くカットできると思うけどなぁ……。もっとも短くカットしたからといって、映画の印象が大きく変わるわけではないと思うけど。でも2時間2分はちと長い。宮沢りえの声は吹き替えなので、日本人が観ると違和感がある。これも僕が映画にノレなかった原因かもしれない。

3月9日(土
 午前中から仕事の原稿を書く。まずは週1のレギュラーであるN誌のコラム。これは今回、わりと簡単に仕上がってしまった。午後は月2更新のP誌WEB版記事。これも今回は比較的楽にできた。
 仕事は楽でも、仕事場の環境は最悪。マンションのすぐ下の階で内装工事をしているらしく、昼間はひっきりなしにガリガリ、ゴリゴリ、ドスンドスンとすごい音が響いている。1階下の部屋なのだが、コンクリートの壁を伝わって音はダイレクトに上の部屋まで届いてくるからうるさくてしょうがない。ラジオをつけても、耳栓をしても、まったく状況が改善しないのは辛い。1階のエレベーターホールの張り紙を見たところ、工事は来週も続くそうだ。あ〜、困ったなぁ。
 夕方には仕事の区切りをつけて外出。すぐ近所の店であらかじめ予約してあったレバフライ20本を受け取り、大江戸線に飛び乗って麻布にあるTさん宅へ。今夜は毎年恒例のミュージカル映画上映会なのだ。先輩のライターでもあるSさんが手持ちコレクションの中から選りすぐりの名場面・珍場面を編集したビデオを持ち込み、それをプロジェクターで上映しながら、同好の士10数名が朝まで雑談を繰り広げる。ミュージカル、芝居、映画、落語、戦前戦後の芸能史、ソフトメーカーやマスコミの内幕話など、話題はつきないけれど、中心はやはりミュージカルかな。アン・ミラーの華麗なタップを鑑賞しつつ、『マルホランド・ドライブ』がいかに面白かったかについて語り合い、エノケンの映画を観ながらみんなでゲラゲラ笑う。ここで映画を観ていると、最近の映画がいかにつまらないかがよくわかってしまったりもするんだけどね。でもまぁ、それはそれ、これはこれ。
 上映会は夜を徹して行われるのだが、僕は終電1本手前で帰宅した。駅まで付いてから部屋に手帳を落としてきたことに気づき、あわてて戻るというオマケ付き。 帰宅したのは1時頃か。それからメールの確認やらなにやらで少し起きていたので、寝たのは2時頃かな。

3月10日(日
 午前中はCSに行ってからすぐ帰宅。食事の後、少し寝不足気味なので昼寝して、午後3時頃から映画の感想文を書き始める。あまりはかどらないが、まぁこんなものか。明日もあるしね。(もう試写は諦めた。)
 昨日の上映会でチラシをもらった雪村いづみの3枚組ベストアルバム「フジヤマ・ママ」 にamazonのリンクを張ろうと思ったのだが、まだ画像が登録されていないようだ。残念。

3月11日(月
 朝から仕事。といっても映画瓦版向けに映画の感想を書いているのだから、本式の仕事というわけではない。たまっていた感想文を4本ほど書いて、夕方からメルマガの編集作業。一応これで、たまっていた作業はすべて消化したはず。

3月12日(火
 午前中はA社のA誌向け原稿を書き始める。これは手をつけ始めると早い。あっという間に1200字ほど書いたけど、これは全体の5分の1ぐらい。先は長いなぁ。スケジュールをやりくりしても、まとめて時間が取れる時がないのがちょっと不安。今月はこれも含めて結構仕事があるので、今週末から来週・再来週にかけて次々と原稿の締切がやってくる。
 午後は徳間ホールで『鬼が来た!』。2000年のカンヌでグランプリを取った『鬼子來了』だ。監督は『太陽の少年』のチアン・ウェン。観ていて辛い映画。香川照之がうますぎる。前からうまい俳優だったけど、最近ますますすごいなぁ。といっても、この映画は2年前の作品なんだけど。上映時間2時間20分。1時からこれを観ると3時半から別の試写に回ることができないので、今日はこの映画だけでおしまい。
 1度帰宅して荷物をおいてから、再び有楽町に戻って『ドラえもん/のび太とロボット王国〈キングダム〉』他2本(「ぼくが生まれた日」「ザ・ドラえもんズ/ゴール!ゴール!ゴール!!」)を観る。子供向けの人気番組だが、さすがに平日の昼間はガラガラ。新しくなった日劇2で観たのだが、ここはどこがどう新しくなったんだろう。シートと売店は新しくなったみたい。映画はまぁまぁのでき。短編「ぼくが生まれた日」は丁寧な作りで好感が持てるけれど、名作「のび太の結婚前夜」や「おばあちゃんの想い出」に比べるとだいぶ落ちる。原作に付加した木のエピソードはおかしいよ。あの木が何の木だか知らないけど、10年程度であんな大樹に育つものなのかなぁ……。『のび太とロボット王国』は、スピルバーグの『A.I.』をちょっと思い出してしまいました。
 映画の後、築地の大型居酒屋で夕食兼ねて少し飲む。

cover 3月13日(水
 午前中に映画の感想を3本全部書いてしまう。今日はいいペースだぞ。ところで最近夜更かしすることが多いせいか、朝起きられなくて困る。ベッドに入る時間も12時過ぎのことが多いし(この時間自体は別に特別遅くはないけど)、ベッドに入ってからなかなか寝付けない。そのせいか、朝6時半に目覚ましが鳴ってもすぐには起きられない。起きてもすぐには朝食が食べられない。今朝なんて朝食が10時頃。昼過ぎに出ていくから、昼食は11時半ごろから食べる支度をするわけで、朝食と昼食の間隔が1時間ちょっと。なんだか、むちゃくちゃな食生活だなぁ。よくない。やはりもっと早く寝よう。
 午後は東映で『実録・安藤組外伝/餓狼の掟』からスタート。安藤昇本人が出演している安藤組もの。映画は安藤昇の回想談という形式で、伝説の素手ゴロやくざ、花形敬の生涯を描く。花形役は過去に菅原文太や陣内孝則が演じているが、今回は売れっ子の哀川翔。周囲を威圧する素手ゴロの王者を演じるにしては、少々タッパが……。
 2本目はTCCでイーキン・チェン主演の香港ヤクザ映画『冷戦』。ヤクザ稼業につくづく嫌気がさして足を洗おうと思った男が、周囲の人々の思惑から結局はヤクザの世界に舞い戻らざるを得なくなってしまう……という、『カリートの道』型の定番ストーリー。主人公の元恋人役でカレン・モクが出演している。
 食事をしてからメディアボックスでチャウ・シンチー監督・主演の『少林サッカー』。この映画にもカレン・モクが出演している。今日はヤクザ映画が2本続き、カレン・モク出演の香港映画が2本続くという、しりとりゲームのような試写日程だった。
 帰宅してから観てきた映画に関連した商品を探すのが最近の日課。これはamazon.co.jp向けの作業だが、この過程でいろいろな情報を見つけることが多い。花形敬を文太が演じていたというのも、そうした作業の中で見つけた情報。まぁ作業自体はもの凄く増えてしまったけれど、こうした作業に似たようなことは、作品によっては以前もやっていた。amazon.co.jpへのリンク作りという動機付けによって、それが恒常的な作業になっただけの話。まぁこれはこれで面白い。ときどきリンクをたどって本を買ってくれる人がいたりすると、ちょっと嬉しい。リンクを作ることが、そうした人たちの役に立っているのだなぁと思う。

3月14日(木
 午前中に映画の感想を書こうと思ったのだが、ちっとも進まない。何してたんだろう……。ホームページに『ハリー・ポッターと賢者の石』のDVD発売告知を載せたりしていたけど、それだけで時間を取ったとは思えないしなぁ。
 午後はイマジカで「弘兼憲史シネマ劇場・黄昏流星群」の1本『星のレストラン』を観る。12時過ぎに部屋を出るつもりが、少し遅れたら地下鉄の連絡に手間取り、試写室に到着したのはもうギリギリの時間になってから。いや〜、あわてました。原作はビッグコミックオリジナルで読んでいたが、映画はそれをほぼ原作通りに映画化している。話がいいので、これはどう料理してもまず面白い映画になるだろう。弘兼憲史の「黄昏流星群」は中高年男女の恋愛をテーマにした作品が多いが、この調子で何本も連作していってくれるといいかもしれない。2時間のワイドドラマなどでも、原作を使い回しできると思うんだけど、あれは殺人がからむミステリーじゃないとダメなのかなぁ。『星のレストラン』でショックを受けたのは、石橋蓮司が老人の役で登場すること。彼が演じている立松老人は二十歳でフランスに渡って料理を修業しており、それを「40年以上前の話」と言っているのだから、60歳でも年齢的にはギリギリセーフ。でもフランスでの修業時代は10年以上あるわけだし、それらもひっくるめて立松老人は「40年以上前」と言っていると思うので、この男の実年齢は70歳に近いと思う。石橋蓮司だと、まだちょっと元気すぎるんだよなぁ。
 映画の後でブックオフに立ち寄り、単行本や新書を数冊(「アーロン収容所―西欧ヒューマニズムの限界」 「イエスのユーモア」 「はじめてのキリスト教」)と、今回映画化された「黄昏流星群」の該当エピソードが入ったもの(黄昏流星群(4)黄昏流星群(5))を購入。原作と比較しても、今回の映画の脚本はじつによくできていると思う。若くて料理の才能のある青年のエピソードはほぼ原作通りだが、老人のエピソードをより掘り下げているし、エピソードを少し組み替えて、彼の行動により共感できるようにしている。映画と比べると、原作の立松老人はちょっといやらしい。料理を捨てて世捨て人のような生活をしていたくせに、若い男と出会ってこれ見よがしの料理自慢。これは映画の方が数段よかった。
 京橋に移動してもう1本映画を観る予定だったのだが、ブックオフ立ち寄りのせいか時間に間に合わない。しょうがないのでそのまま帰宅し、仕事をすることにした。こんなことならイマジカに戻って、そのまま「黄昏流星群」のもう1本を観た方がよかったかもしれないけど、これは後日のお楽しみ。勝どきで地下鉄を降りてスーパーで買物し、C誌の仕事に取りかかる。すぐに終わると思ったら、これが結構手間取ってしまった。

3月15日(金
 朝からカレーを作る。なんでカレーなのか……。これはもう、発作的に作り始めてしまったとしか言いようがないんだけど。まぁ好きなのですな。
 試写が3時半からだったので、それまでに映画の感想を全部書き終えてしまう。とりあえずスッキリ。先週は金曜日や土曜日の段階で、書き残した感想文が6本とか8本とかあったもんなぁ。こういう状態になると週末に影響が出てしまうので、そのまましわ寄せが週明けの月曜日にまで出てきてしまう。
 カレーを食べて、3時少し前に部屋を出る。シネカノンでフィリップ・ガレルの『孤高』。モノクロのサイレント映画。ニコとジーン・セバーグが出演している。ストーリーなし。台詞なし。セバーグの悲しげな顔だけが延々続き、その合間にニコの顔や、苦悩する男の表情が挿入されるという構成。これで80分はちょっと厳しい。途中で少しウトウト。でも後半は結構画面に引き込まれた。この映画については、観る人によって解釈が千差万別なんだろうなぁ。
 東急ハンズに寄って小さな買物を済ませ(竹製の洗濯ばさみを買った)、食事をしてから京橋の映画美学校で『日雇い刑事』の最終試写。これはもう、悪ふざけとしか言いようのない映画だったなぁ。うるさいし、つまらない。
 帰宅してからお金の計算を済ませ、A誌の原稿を少し進める。なんだか先が長いなぁ。締切までに書き上げられるかどうか、ちょっと不安が……。ボリュームのある仕事なので、来週どこか1日時間を作ってかかりきりになった方がいいかなぁ。21日が祭日だから、それで平気かなぁ。

3月16日(土
 仕事場マンションのエレベーターが工事で動かないので、こういう時は外出せずに仕事に専念する。午前中にN誌の原稿を書いて入稿。午後はP誌新連載の第1回目原稿を書いていたのだが、初めての原稿というのはどうしても手探りになってしまって時間がかかる。映画紹介をしても仕方がないので、何かしらコラム風の要素を入れようとするんだけど、問題はどんな切り口がいいのかだろうなぁ。あと、文体をどうするかも迷う。結局N誌と同じ「ですます体」で多少柔らかい雰囲気を出すことにした。あ、でもこのコーナー、署名が入らないのかなぁ。署名なしだと、文体を他の記事と揃えなければならないかもしれない。これは月曜日にでも編集部に確認してみよう。(結構好き勝手なことを書いているので、署名なしだとヘンテコな原稿になってしまうけどなぁ。)
 読み終わった本や、以前資料として買った本が部屋に溜まってきているので、少しずつ処分を考えている。とりあえずヤフーのオークションに出して、それでダメなら単行本は古書店、新書や文庫はBOOK OFF行きかな。ものによってはゴミ箱直行。とりあえず10冊ぐらいをオークションに出してみたけど、さてどうなることやら。これからもどんどん本をオークションに出しますので、興味のある人はどんな本が出ているか探してみてください。リストはここにあります。
 ちょっと頭痛がしている。なぜだろう。風邪かなぁ。この忙しい時に、困ったもんだ。

3月17日(日
 やはり少し体調が悪く、朝っぱらから少しめまいがする。やっぱり風邪だろうか。夜の寝付きが悪いので、寝不足で頭がクラクラしているだけのような気もするけど。でもなんでこんなに、寝付きが悪くなってしまったのかなぁ……。ベッドに入ってもへんに体がほてって、目が冴えてしまうのだ。頭の芯の方が眠気でグワグワと痛くなりかけていても、やっぱり寝られない。なんだか精神衛生上よくない状態だなぁ。
 今朝は目覚ましが鳴る6時半前に起きて、簡単にメールのチェックなどをしていた。オークションに出した本の何冊かに、さっそく数件の入札があったりして嬉しくなる。
 午前中はCS。午後は食事の後少し近所の公園をぶらぶら。天気がよくて気持ちがいいけど、今日は少し風があって土埃が舞っていた。夕方に仕事部屋に戻り、P誌向けの原稿書きを続ける。第1回目の原稿なので、やっぱり要領がよくわからなくて苦労してしまった。もっともダメだしをされているわけではないので、結局こういうものは、 ライターである僕の独り相撲なんですけどね。初めて仕事をする編集者が何を僕に期待しているのかよくわからないので、どうしても何かしらの「仮想」や「仮定」をもとにこちらは原稿を書くことになってしまう。それがちょっとしんどい。2,3回原稿のやり取りをすると、それで何となく相手の求めるものがわかるので、あとは楽になるんですけどね……。とりあえず書き終わって、メールで入稿してしまう。
 オークションに僕がコピーライターの勉強をしていた頃の本を何冊か出してみる。「新・名作コピー読本」 は、オークションに出さずに手元に置いてあってもいいかもしれないけど、コピーライター志望の人が読むにはいい本だと思うのでとりあえず出してみる。(amazon.co.jpで検索してみたら、これはまだ版を重ねているようです。さすが名著!)1キロまで計れるキッチンスケールを入手して、オークション出品前に送料を計算するようにしてみる。(既に出品済みのものも計量し直した。)書籍程度の値段のものだと、本体価格より送料がばかにならないものだと痛感。200円で落札した本の送料が340円なんてことになると、なんだか不可解だなぁ……。これに振込みの手数料などもかかったりすると、もうなんだか手数料と送料が全体の7割か8割ぐらいになる商品もありそうだ。

3月18日(月
 午前中に未だ残っている映画の感想を2本書いてしまう。お昼に一度区役所に行ってから、築地で昼ご飯。月島にとんぼ返りして、ムービーテレビジョンでブリトニー・ピアーズ主演の『ノット・ア・ガール』の試写を観る。弱いところもあるけど、普通に面白い映画だった。まぁ予定調和といえばそれまでなんだけど。
 2本目は渋谷に出るつもりだったのだが、月曜日はメルマガの編集もあるので一度帰宅し、試写を別日に移してメルマガ編集手続き。夕方に再度外出し、映画美学校でスペイン映画『クィーン&ウォリアー』を観る。『ダンジョン&ドラゴン』や『ロード・オブ・ザ・リング』のようなファンタジー映画かと思ったら、なんとこれが『ビューティフル・マインド』だったという驚き。なるほどこういうやり方があったか。ひょっとすると『ビューティフル・マインド』より面白いかも。試写用のプリントにトラブルがあったとかで、ビデオでの上映だったのがちょっと残念。ビデオの映像はやはりフィルムに比べるとネムイ。コントラストが低くて黒が締まらない。ネムイ画面をボンヤリ見ていたら、こちらまで眠くなってきてしまう。でも話が佳境に入る後半は、思わず眠気も吹き飛んだ。
 帰りにハナマサに寄って食料品を購入。帰宅してから買ってきたソバを茹でて食べる。

3月19日(火
 午前中に映画の感想を書いておく。午後はワーナーで『アトランティスのこころ』の試写。監督は『シャイン』と『ヒマラヤ杉に降る雪』のスコット・ヒックス。『ヒマラヤ杉〜』の子供時代のエピソードがすごくよいと思った僕は、今回の映画も大好き。ただしスティーブン・キング原作の映画としては、やはりフランク・ダラボンのようにはいかない。本来のモチーフである「不思議な話」がまるで生きてこないのだ。結局このあたりは、監督の解釈って事になるんだと思う。この監督にとって、不思議な話はどうでもいいのでしょう。不思議な話は物語を膨らませていく「触媒」でしかない。
 2本目はメディアボックスで佐藤浩市と宮沢りえ主演の『うつつ』。う〜む、作り方によってはハリウッド映画も真っ青のクライム・サスペンスになったと思うんだけどなぁ。演出もちょっと気が抜けてるけど、そもそもこれは脚本がよくないよ。まぁ監督が脚本も書いているから、演出共々監督の責任なのかもしれないけど……。
 食事してから教文館で少し時間つぶしして、3本目は丸の内プラゼールで『アイ・アム・サム』。これはいい映画だった。ショーン・ペンはやっぱりいいなぁ。

3月20日(水
 午前中に映画の感想を3本。午後は映画美学校でゴダールの主演映画『そして愛に至る』を観る。悪い映画ではないと思うけれど、正直言って僕にはよくわからない。2本目は松竹に移動してインド映画『モンスーン・ウェディング』。ある一家の一人娘が結婚することになり、結婚式のために世界中から親戚たちが集まってくる。そこで生まれるさまざまな恋愛模様や家族の絆を描いた集団劇。いわゆるマサラ映画ではないけれど、ちゃんと歌もあれば踊りもある。楽しい映画でした。アルトマンやウディ・アレンが好きな人にはお薦めできる。
 食事をしてから3本目は同じ試写室で『およう』。ひとりのモデルをめぐり、竹久夢二と伊藤晴雨の間に生まれた三角関係。大正浪漫と男女の情念がネチネチとからまり合う作品で、最初に思っていたのよりかなり見応えのある作品だった。ただし夢二役の熊川哲也がどうにも下手くそ。相対する晴雨役が竹中直人だから、もはや貫禄が違う。ふたりの男に愛されるおようを演じたのは、新人の渋谷亜季。この女優はわりとよかった。
 映画の後、勝どきのスーパーで簡単に買物してから帰宅。

3月21日(春分の日・木
 映画の感想を一通り書く。他に何をやっていたのかなぁ……。祭日は試写がないのでその分だけ気楽。『アメリカン・スウィートハート』の前売りを買ってあるのに、まだ観に行っていないのが少々不安だけど……。やっぱり映画の前売りを買うのはもうよそうと思う。このままだとまた無駄にする。
 ストレイドッグから芝居の招待が来ていたのだが、ひとりで行くのもなぁ……。誰を誘おうか思案中。Mさんにでも声をかけようかなぁ……。今度の芝居は久しぶりの新作で、中身は俳優・金子正次だとか。う〜む、なんかブームだなぁ。映画も作られているし。映画瓦版からのリンクをたどって、関連書籍(「竜二―映画に賭けた33歳の生涯」「金子正次遺作シナリオ集」)の参照も多いのだ。
 目の前にある仕事という現実から逃避するように、ヤフーのオークションに本を次々に出品。ちょっとずつは入札があるようで、まぁこれはこれで楽しいものです。ほとんどは新品で手に入る本だから、希少価値によるプレミアムなど付くはずもなく、手間を考えるとぜんぜん儲けにはならないけど。まぁそれでも、本棚や部屋の場所ふさぎになっている本が、別の人の手に渡って読まれるならそれをヨシとしよう。
 広告批評別冊の「佐藤雅彦全仕事」に1000円の値が付いたのにはちょっと驚いたけれど、それと同時に、秋山晶や土屋耕一の作品集には入札ゼロなのにもっと驚いた。コピーの勉強をするなら、学ぶべきは秋山・土屋だと思うけどなぁ。特に土屋耕一は基本中の基本。秋山晶はちょっとスタイリッシュすぎる。佐藤雅彦の作品集は確かに面白いけど、ユニークすぎて勉強にはならないのだ。僕はパラパラと目を通して、それっきりだもん。

3月22日(金
 A誌依頼の原稿がにっちもさっちも行かなくなりつつあるので、この日は試写を蹴飛ばして原稿にかかりきりになる。1本だけ最終試写があったのだが、これは涙を飲むしかない。他の2本は調整して別の日に回した。
 やはり家に閉じこもって仕事をしていると作業ははかどる。原稿は全体の7割方完成した。あとは土曜日に全部書いてしまい、残り数日かけて推敲すれば完成。とはいえ、一応締切は25日と言われているのだけれど……。スケジュールを調整して、月曜日の試写もすべて別の日に回した。土曜日は午前中も午後も外出の予定があるし、ひょっとするとお酒が入る可能性もあるので作業はできないと踏んでいる。
 最近はまっているヤフーオークションだが、結局出品した本の半分ぐらいは買い手が付いた。他のオークションを見ると、みなさんとんでもなく高い値付けをしているようですけど、僕は送料プラスアルファがあればそれで満足ですので……。一度に何冊か落札されたとき送料の計算が面倒くさいので、本についてはすべて送料込みで値段を付けることに変更。すでに入札されているものはそのままにして、残りはすべて【送料込】にタイトルを付け替える。こうやってまた、仕事から逃避しているわたし……。
 N誌の締切が土曜日。A誌とP誌の締切が月曜。 D誌の締切が水曜。W誌の締切も月末頃。月曜はメルマガの編集もある。やはり今後1週間は、かなりハードなスケジュールになりそう。でも先月ほどは切羽詰まった感じがしない。
 最近試写を観ていない映画がかなりあるけど、だんだん気にならなくなってきてしまった。UIPや東宝東和で大きな作品(全国公開という意味)を何本か見落としている。以前は強迫観念のように試写を観まくってたけど、最近は仕事もそこそこあるし、経済的にも去年ほど苦しくないし。まぁ今のところ経済的に豊かな状態からは程遠いけれど、この状態も遠からず改善するといいなぁ。

3月23日(土
 昨日に続いて今日も天気が悪い。それでもやることはやる。まずは洗濯。そして仕事。食事も作る。仕事の続きをする。N誌の原稿を書いて入稿してしまう。洗濯物の2回目をやる。ヤフーのオークションにさらに何点か商品を出す。入金の報告があった商品を梱包して、郵送の準備だけを先に進めておく。土日は銀行の入金が確認できないので、月曜日の午前中に確認の後、郵便局で一気に郵送の手続きをする。
 夜になってA誌の原稿を一応書き終わったけれど、導入部と結末の部分がうまくまとまらず、分量も注文より相当に多いので、一度全部読み直してから削るところを決めなければならない。その上で、ひょっとしたら全体の構成も少し手直しするかも。何にせよ、この締切は月曜日。

3月24日(日
 午前中はCS。戻ってから近所の小学校に行って写真を撮り、近くで食事をして、そのまま自転車で有楽町の駅へ。大森のニフティで次世代サービスの説明会。猛烈な睡魔に襲われ、説明の間に少し居眠り。休憩時間にコーヒーを飲んで、後半は起きていることに成功。説明会の後の懇親会で、ビールを飲みながらニフティの現状と今後期待したいことについて雑談。二次会にも行きたかったのだが、お金もないし、仕事もあるしで、今回は帰宅。

3月25日(月
 朝から仕事。試写はすべて別の日に回してある。ヤフーオークションで落札された書籍類を郵便局から送り出す。売上金額の半分ぐらいが送料だなぁ。その足で三井住友銀行に行き、明細を記帳。
 A誌の原稿に一通り目を通して整理したところ、原稿用紙22枚分ぐらいの分量になってしまった。編集部から依頼されたのは18枚分までなので、かなりの分量超過。とりあえず編集者の意見を聞くため、このままの状態で一度メール送信。
 アカデミー賞の様子をWEBでモニターしながら、P誌の原稿やメルマガの編集を行う。その間にインターネットで銀行の入金を確認し、家賃その他の振込作業。今月は綱渡りせずに生活できそう。いろいろ計算すると、今年の5月以降は定期的な入金と、定期的な出費のバランスが取れるようになる。万年赤字体質を、ようやく脱出できるかな。あとは不定期に来る仕事をこなせば、黒字転換だ。本当はレギュラーの仕事だけで黒字にしたいんだけど、それにはもうちょっと時間がかかるかも。仕事は増えることもあれば減ることもある。減るときのことを考えて、なるべくたくさん仕事を確保しておきたい。ただし、仕事が増えれば映画を観る時間は減る。前売り券を買っていた『アメリカン・スウィートハート』は結局観に行けそうもないので、MLで欲しい人を探して譲ってしまった。
 原稿料の単価がどこも下がっているので、5年前に僕が仕事をやり始めたときのように、1誌の仕事だけで月収30万円の収入になるなんて無理だなぁ。考えてみれば、僕は非常にラッキーだった。今みたいに「ここから2万円」「あっちから3万円」「そちらから1万円」という形で仕事をしていたら、まったくの素人がライターになるなんて無理じゃないだろうか。
 政治向きにはまったく興味がないのだが、辻元清美議員の問題には興味津々。テレビ朝日はエグイことやるよなぁ。日曜朝のサンデープロジェクトで田原総一郎がさんざん辻元議員に喋りたいだけ喋らせ、そのVTRを他の番組で使い回しして辻元発言をこき下ろしている。辻元議員本人も「やられた!」と思ったんじゃないだろうか。まぁテレビ出演に社民党側は反対だったということだし、これは本人の身から出た錆なんだけどね。
 D誌の執筆タイトルがようやく確定。これで締切は27日なんだから困ってしまう。結局、明日以降もいくつか試写スケジュールを調整する必要があるだろう。

3月26日(火
 朝起きたらいきなり寒い。花冷えという奴だろうか。9時過ぎに近所の床屋まで散髪に行ったのだが、つい2,3日前は「久しぶりにバッサリ短くするぞ!」と決意していたのに、この天気でその決心も鈍る。結局長くなりすぎたのを切りそろえるぐらいにして、短くするのは来月以降だなぁ……。A誌の原稿に写真を入れるというから、その写真を用意しなければならない。どうしよう。デジカメで撮ってメールで送ろうか。こういうとき、適当なものがないのがいつも困りもの。写真を撮るなら、散髪直後がいいかなぁ。
 散髪の後はその足で日暮里まで出て谷中墓地へ。先日亡くなった大叔母の納骨。特に儀式めいたこともないのだが、あまり何もしないのも格好がつかないということで、墓の前で来た人みんなが讃美歌を歌う。しかしここで小さな混乱が起きる。現場で配られた賛美歌のコピーがどうやら「讃美歌21」からのもので、自宅から讃美歌を持ってきた人たちのものと曲の番号も違えば歌詞も違うのだ。曲の番号が違うのはともかく、歌詞が違うのは収拾がつかない。歌ったのは讃美歌405番(465「神ともにいまして」)と404番(466番「山路こえて」)だったのだが、特に405番は歌詞が大きく違うから、現場では音程どころか歌詞までバラバラになっていた。(帰宅してから自分の持っている讃美歌を調べたのだが、僕の持っている1954年版と墓の前で年輩の叔母様たちが歌っていたものとは少し歌詞が違う。ということは、あの人たちは昭和初期の讃美歌集をそのまま使い続けているということか。1954年というのはちょうど文語訳聖書が口語訳に入れ替わる時期にあたる。先日文語訳聖書を入手したので、今度は古い讃美歌集を手に入れたいものだ。誰かにもらえばいいのか……。)
 納骨の後は日暮里駅近くのホテル地下にある中華料理店で、親戚やゆかりの人たちを交えて昼食会。昼間からビールと紹興酒をガブガブ飲んで、料理を腹一杯食べた。小さな子供たちの食べ残しを横からさらって食べていたら、さすがに満腹になった。食後はホテル1階のコーヒーショップでケーキとコーヒー。その後、叔母から野菜などを分けてもらって電車で帰宅。疲れたので少し横になる。6時過ぎに起きて、眠気覚ましにシャワーを浴び、辻元清美議員の辞任会見をテレビで横目に眺めつつ、やり残している仕事に取りかかる。

3月27日(水
 金魚が1匹瀕死の重傷。白のオランダシシガシラが長い尾を浄水ポンプに吸い込まれて身動き取れなくなっていた。尾びれや背びれがささら状にほぐれて、もう虫の息。こりゃもう駄目だと思ったけれど、いちおうポンプをはずし、薬を入れて様子を見ることにする。お気に入りの金魚だったんだけどなぁ。
 午前中にD誌の原稿を全部書く。11時半までに全部書き終えて、なんとか滑り込みセーフ。メールで入稿。原稿を書いているとき、ある配給会社からの試写の案内が来ていないことに気づいて電話連絡。まぁ連絡を寄こさないなら寄こさないでも構わないんですけど、「次からは試写状を送ります」と言ったら、ちゃんと送ってほしいんですよ。あてにしてるんですから。
 午後は渋谷のシネカノンで片岡礼子と塚本晋也主演の『溺れる人』を観る。ある事件をきっかけに、夫婦関係が破綻する話。う〜ん、よくわからないところもあるけれど、片岡礼子はやっぱりヨイなぁ。こればっかだけど。2本目は京橋の映画美学校で『さすらいのカウボーイ』。30年前の西部劇。ピーター・フォンダの監督デビュー作。オーバーラップ処理がやたらとうるさいし、話はありきたり。でもこの映画が力強さを感じさせるのは、ヒロインの人物造形によるところが大きいと思う。映画の後、留守電に入っていたメッセージに従って衣料品の通販メーカーに電話。最新のカタログを見て注文した商品の在庫がないと言うので、アメリカ本国から商品を取り寄せてもらうことにした。以前なら僕も直接アメリカに発注したんですけど、最近は円安になってしまって、国内の代理店に注文した方が安いんだよね。ちなみに電話の相手はランズエンド。ここのポロシャツは最高です。
 食事をしてから渋谷に戻り、新しくできたアミューズピクチャーズの試写室で『ホギララ』の試写。試写室はいいけど、映画はまったく駄目ですね。なぜホギララでは皆が架空の言葉を喋るのか、なぜ死んだ人たちの遺体を滝壺に流すのか、どうも理解に苦しむ。架空の言語をゼロから創造する作業は、『ロード・オブ・ザ・リング』のエルフ語などの例もある。でもホギララ語は、きわめて安っぽい。ちょっとなぁ……。

3月28日(木
 金魚が死んでしまったので、これを処分。どう処分するかというと……、ちょっと人には言えない。何かの映画に、似たような場面が出てきたかもしれない。
 午前中にオークション関係の荷物を整理。これだけでも結構な時間がかかってしまうなぁ……。今後は週に1度ぐらいまとめて作業するなど、何らかの方法を考えなければ。
 午前中はそんなことで時間が過ぎてしまい、午後はどうしようかちょっと悩む。昨日観た映画の感想にまったく手を付けていないのだ。試写をさぼって感想文を書くか。いや、やはり試写に行こう。というわけで試写に出掛ける。最初は映画美学校の第2試写室で奥秀太郎監督の『壊音』。先日同じ監督の『日雇い刑事』を観たけれど、それよりはこちらの方が面白かった。台詞らしい台詞もなく、ひたすら音楽と音と映像だけでつながっていく74分間。途中でちょっと眠くなった。少し寝てしまった。でもクライマックスの校舎破壊でガバと跳ね起きた。学校の教室がバラバラに壊されることが、そのまま世界の崩壊に等しいという感覚。この感覚に共鳴してしまう自分が、なんだかちょっと嫌だなぁ。学校の教室、学校の黒板、学校の渡り廊下。そうしたものが、自分にとっての原風景でもあるという事実を再発見させられた映画。
 2本目は地上(第1試写室)で別の映画を観るつもりだったのだが、時間と今後のスケジュールを考えて同じ試写室でK2配給の『EXITイグジット』という映画を観る。フランス人の若い監督が、デビッド・リンチみたいな映画を作ろうとしている作品。映画の中盤まではえらくかったるい。かといって後半も特別面白くはない。でも映画を観終わると、そんなに退屈な印象は残らないという不思議な作品。映像的にはもの凄く凝っているので、この監督はもっと別の素材をあてがわれたときに真価を発揮するかもしれない。既に次回作も決定済みのようなので、そちらの方が楽しみだったりして……。
 次の試写はやはり同じ場所で6時半から。1時間以上の余裕があるので、有楽町まで出て食事し、ビックカメラでウィスキーを買う。今度の日曜日がイースターなので、それにちなんでワイルドターキーの8年。感謝祭だかイースターだかの記念にターキーが売れるという映画は、『クッキー・フォーチュン』だったかな。まぁそんな連想です。特にこのウィスキーが好きというわけでもないけど。
 試写室に戻って『On The Way』というドキュメンタリー映画を観る。ドイツ・ベルリンの壁、ポーランドのアウシュビッツ収容所跡、それに南北朝鮮の境界線。人間が作った境界線、人間の心の中にある境界線といったものを、映像で切り取っていこうとする映像ポエムみたいな作品。ドキュメンタリー映画の範疇に入る作品だろうけれど、観客に何かを訴えかけることより、作り手の心象風景を映しだすことに心血を注いでいるように思える。作家の作品としてはアリだろうけど、映画作品としては少々弱いかもしれない。

cover3月29日(金
 午前中に映画の感想を1本と少し。オークションで落札された商品の荷造りと送り出し。この作業にやはりもの凄く時間を取られてしまう。何か方法を考えなければ。封筒の差出人住所欄は、ラベルシールで済ませるにしても、問題は入金の確認と郵便局まで足を運ぶ時間だろう。入金確認はオンラインで可能だけれど、郵便局にはどうしたって直接出向くしかない。これはものを動かしている限り仕方のないことか。
 午後はイマジカで「黄昏流星群」の2本目『同窓会星団』を観る。前回観た『星のレストラン』がまあまあのデキだったので今回も期待したのだが、これがまったくダメダメな映画だった。話がそもそもデキスギなのは原作のままだけれど、その脚色方法がだめだし、演出もだめ。『星のレストラン』の原作アレンジには必然を感じたけれど、今回のはとりあえずいじくり回してダメにしてしまったようなものだろう。場面作りも芝居の展開も、安っぽいテレビドラマみたい。まぁこういうものでも、話自体は面白いからそれなりに観られちゃうけどね。でもなぁ……。僕としてはすごく不満の残る映画だった。映画の後、五反田の東急ストアでお買い物。調理用具とか買ってるワタシって……。
 2本目は京橋の映画美学校で『UNLOVED』を観る。これは面白かった。観念的なところもあるし、僕は森口瑤子演じるヒロインの気持ちもわかるけど、それに全面的な共感をすることもできない。この映画の中で一番僕が共感したのは、宅配便のバイトをしている松岡俊介だった。「うわ〜、俺みたい」と思ってしまった。でも、僕はあんなにかっこよくできないね。(もちろんルックスの問題を言っているわけではない。)あのラストシーンは、僕はごまかしだと思う。あれは何も問題を解決しないまま、格好良く物語を締めくくってしまったんじゃないだろうか。 あのふたりは、あのあとどうなる。絶対にダメだと思うよ。
 文無しだったので銀行に行ってお金を引き出し、コンビニでパンを買って飢えを満たしながら、同じ試写室にとんぼ返り。タル・ベーラ監督の『ヴェルクマイスター・ハーモニー』を観る。2時間25分のモノクロ映画で、前半1時間ぐらいはウトウトしてました。疲れのたまりきっている1週間の終わりに観るような映画じゃなかった。これは失敗でした。
 今週はそんなに映画を観ていないのだが、観る映画がことごとく失敗。今週は本当に不作だったなぁ。まぁこういう週もあるでしょうとも。
 帰宅してから身の回りの整理をいろいろやっていたら、あっという間に夜11時とかになっちゃうんだよなぁ。シャワー浴びて寝ようっと。

3月30日(土
 1日中仕事。午前中にN誌の原稿を書いて入稿してしまう。実際は午後までかかっているので、これは区切りのついたところで昼食にしたとか、その程度の意味だけどね。
 午後はたまっていた映画の感想文をせっせと書くが、6本ほど書いたところで力尽きる。残りは明日だ。

3月31日(日
 イースターなので例年通り日比谷公園でCSの礼拝。8時頃に日比谷公園の噴水前に到着。礼拝のあとは配られたサンドイッチなど食べて、そのまま築地駅まで戻って地下鉄で木場のイトーヨーカドーへ。敷パットを買って食事して帰宅。2時半か3時頃になっている。
 午後はさっそく新しい敷パットの上で少し昼寝し、夕方から仕事を再開。DVD紹介のためにサンプルビデオに目を通してから、パソコンの前に。ところがここで問題発生。最近どうもメールの調子が悪いので、プロバイダの@niftyに問い合わせのメールを出していた。ところがそれに、いつまでたっても返答が来ない。今日もまた同じような症状が出たので仕方なく電話で@niftyに問い合せたのだが、この対応に出たオペレーターがまったく要領を得ない対応しかできない。丁寧にこちらの症状を説明するのだが、ぜんぜんその説明を聞いていないようなトンチンカンな回答しかできないのでだんだんイライラしてくる。まぁ向こうもイライラしてるんだろうけど、回答が出来ないならできないで、「明日にでも担当者から連絡させます」とでも言えばどうなんだ。それをしないまま、こっちが喋っている最中に一方的に電話を切られてしまったのには呆れた。まぁこっちも必要以上にしつこく文句を言っていたからナニだけど、何も言わずに一方的に電話を切ってしまうとは信じられない。どうなってるんだ@nifty!
 3月は新規の仕事や単発の少し大きな仕事があって忙しかったのだが、来月もGW前の締切前倒しが重なってかなりてんてこ舞いしそう。それに加えて、新規の仕事がさらに増えそうな気配だ。



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