2002年5月の出来事


5月1日(水
 午前中に『キューティ・ブロンド』の感想文を書いてしまう。週末入稿の原稿を書いてしまおうとも思ったのだが、何となく手を付けかねて午後に。今日は連休の中休みということもあって試写も少ないのだが、3時半にギャガに行ったら満員で入れなかった。これしか試写がないから、人が集中してしまったようだ。僕もそれを見越して少し早めに行ったのだけれど、25分前で札止めならしょうがない。30分前でもダメだったというし、1時間前から来ていた人もいるらしいから、これはまぁ諦めるしかない。試写は早い者勝ち。遅く行った人があれこれ言っても仕方がない。どの人も、みんな同じ条件で試写室に入っているわけだし……。でも無駄足になるのはちょっと疲れる。ガッカリするのは人情というものだろう。
 時間があいてしまったので夕方から見落している映画を何か観ようとも思ったのだが、適当な映画がないことと、本屋に立ち寄ったりしているうちに時間も過ぎたので、 まっすぐ帰宅することにした。途中の弁当屋さんで弁当を買って夕食にする。

5月2日(木
 午前中に仕事の原稿を少し書き、午後はGAGAでアルフォンソ・キュアロンの新作『天国の口、終りの楽園。』を観る。面白い映画だとは思ったけれど、試写室の都合か、少々音が悪かったのが残念。ボカシも多すぎ。もうちょっと控えめにならないのかなぁ。『リトル・プリンセス』や『大いなる遺産』の監督にしては、エモーショナルな興奮を掻き立てられない小さな映画。過去2作で見られた絵画的な絵作りや、演劇的な空間処理などは消えて、ロケーション撮影を多用したドキュメンタリー風の画面構成。『リトル・プリンセス』大好き、『大いなる遺産』で大泣きの僕は、今回あまりはまれなかった。メキシコでは大ヒットしたというのだけれど、そんなもんなのかなぁ……。
  映画のあと、青山ブックセンターで「傑作から学ぶ映画技法完全レファレンス」「マニ教」を購入。前者をamazonで注文しようとしたら、在庫切れで注文不可になっていたため、店頭にあるものを買った。後者も長くamazonのショッピングカートに放り込んであったのだが、ついでなのでこの機会に買っておくことにした。 買物のあと京橋に出て、2本目は映画美学校で『シックス・エンジェルズ』。これはつまらなかった。
 食事をしてから新富町の図書館でCDを3枚借りる。黒澤明作品のテーマ曲集と、早坂文雄の管弦楽曲集、それに劇団四季版の「クレイジー・フォー・ユー」。築地警察の道場で剣道の稽古をのぞいてから帰宅。近くの生協でチューハイを買って飲む。

5月3日(金・憲法記念日)
 例によって早起き。午前中に映画の感想を1本半書き、仕事の原稿も書いてしまう。午後は鉄砲州稲荷のお祭りに出かける。明石町では人数不足で子供神輿を出さないという話なので、宮元である鉄砲州まで歩いて飛び入り参加。こちらは人数が多すぎて、神輿の取り合い状態。子供は背の高さが揃わないので、かなりゴチャゴチャした状態になってしまう。互いに足を踏んづけたり蹴飛ばしたりで、泣き出す子供もいた。思い出してみると、僕も子供の頃は神輿なんて嫌いだったなぁ……。
 夕方に帰宅して仕事を仕上げ、入稿してしまう。

5月4日(土・国民の休日
 書き残していた映画の感想文を書き上げ、映画瓦版で始める新しい計画についての企画書を書き始める。これは作業を外部スタッフに委託しようと思っているので、僕の考えるプランやアイデアをとりあえず書き出しておいて、最終的にはスタッフの判断や力量に任せることになると思う。アイデアはあっても僕ひとりでは手が足りないので、とにかく手伝ってくれる人がいないとどうにもならない。他にもやりたいことはいろいろあるんだけどなぁ……。まぁとりあえず、今回の企画がうまく立ち上げられることを願うばかり。これが成功すれば、また別のアイデアも具体化できるかもしれないし……。
  午後から明石町まででかけて子供神輿の見学。その後夕食を食べて帰宅。企画書に再度目を通して、細かな修正など。企画書を眺めていると、またどんどんアイデアがわいてくる。でもあまりアイデアてんこ盛りにしてしまっても、それが実現できるかという話はまた別。詳細まで考えついても、あえてラフに書いておく部分も必要か。
 amazonでついでに注文した「わしズム Vol.1」 が届いた。小林よしのりと秋本治の対談はものすごく面白い。しかし表紙の写真といい、表2の写真といい、目次の写真といい、巻頭のマンガといい、「わしズム」というタイトルといい、かなりナルシズムが入ってしまっているなぁ……。まぁいいのか、これでも。そもそも「ゴーマニズム宣言」だって最後の1コマでもの凄く美化した自画像を入れて「ゴーマンかましてよかですか」とやっていたわけで、この雑誌はそれを1冊まるごとでやっているようなものかもしれない。

5月5日(日・子供の日
 朝起きたら外がもうすっかり明るかったので、ひょっとして寝過ごしてしまったのではないかとあせる。時計を見るとまだ5時50分頃。寝坊したわけではない。今日はやたらと日差しが強いのだ。起きあがって窓を開け、ベランダに出たら、まだ6時過ぎだというのに日差しで頭がクラクラした。ラジオの天気予報では、今日の陽気は7月中旬並みだと言っている。日射病になりそう……。
 午前中はCS。その後ビックカメラでAPS用のアルバムとネガファイルを購入。銀座のお米ギャラリーで昼食をとり、銀座通りで行われていた歩行者天国のイベントを見て回る。午後は4時からフィルムセンターで『女だけの都』を観たあと、東京駅北口のさくらやでプリンタのインクカートリッジや電池を購入して帰宅。テレビを見ながら高野豆腐とシイタケの煮物を作る。

5月6日(月・振替休日
 昨日とは打って変わって曇り空。天気予報によると、今週はだいたい曇り、もしくは雨なんだそうだ。梅雨のはしりという言葉も出ていて、「おいおい、もうそんな時期かよ」と驚いてしまった。
  朝からP誌の原稿を作っていたのだが、トピックとして取り上げたのは『スター・ウォーズ』。そろそろアメリカでは新作の公開が始まろうとしているのに、なんだかまったく盛り上がっていませんねぇ。ニュースでは『スパイダーマン』が興行新記録を打ち立てたと言っているけれど、『スター・ウォーズ』の新作はそれを追い抜けるだろうか? 僕は『スター・ウォーズ』よりも、情報を検索しているときに見つけたマリリン・モンローのDVD-BOX「マリリン・モンロー・ダイヤモンド・アルバム」の方が気になった。『ショウほど素敵な商売はない』のLDが再生できなくなってしまったことに先日気づいたばかりだし、銀座文化のモンロー特集ももう観られないわけだし、ビリー・ワイルダーも死んだことだし、このBOXセットは欲しい! 今からお金を用立てておかなくちゃ。僕はDVDをほとんど買わないのだけれど、6月に出る「ヒッチコック・コレクションBOXT」も欲しいと思っている。8月にはBOX IIも出るという話だから、これも相当な出費になるかもしれないけどね。
 振替休日の月曜日なので、テレビではいつも通りワイドショーをやっている。話題の中心は例によって政治ネタなのだが、この日は辻元清美の言い訳本「なんでやねん」に話題が集中。そもそもこの時期にこんな本が出ること自体が「なんでやねん」なのだが、その理由について、一部の報道が『この本の出版元、第三書館の北川明社長は、辻元氏との内縁関係を報じられた人物。辻元氏が同社の役員に名を連ねていたこともあり、これまでにも同社から5冊の著書を出版している。』とコメントしている。なるほど。
 昼食と夕食に、野菜のかき揚げを作って食べる。揚げたてのかき揚げは美味いのだが、普段は油ものをあまり食べていない僕は、あとからちょっと胸焼けがした。昼食のあと、2時間ほど昼寝。夜になってP誌の原稿を書き上げてしまう。

5月7日(火
 午前中はメルマガの編集と配信手続き。今週末は『スパイダーマン』が公開されるのだが、それも含めてあまりパッとしないなぁ。公開本数は多いけど、「これだ!」という作品がないのはちょっと寂しい。郵便局から荷物を出したり、買い手の付いた広辞苑の重さを量ったりした。ただしこれ、郵送より宅急便の方が安く付きそうなので、明日にでも近所のコンビニから送ろうと思っている。郵便局ではハカリを借りただけでした。
 午後はメディアボックスで『白い船』の試写からスタート。試写室はパラパラの人の入りだったけれど、映画はわりとよかった。中盤までは締まりのない映画だという気もしたのだが、終盤で映画のテーマが見えてきたような気がする。泣きはしなかったけれど、感動はある。2本目は映画美学校でジャン=クロード・ヴァン・ダムの『ファイナル・レジェンド/呪われたソロモン』。紛争直前のエルサレムでロケしたというB級アクション映画。神殿の丘の下に過激な宗教団体が爆弾を仕掛けて……というストーリーは、今じゃやばすぎて誰も映画化を考えないと思う。でも似たような話が実際にあったと、以前どこかで読んだような気がするけどね。まぁ肩の凝らないアクション映画で、ほどほどの満足感は与えてくれる。
 試写室の近くにある定食屋で簡単に夕食を取ったあと(今日は牛丼じゃないのだ)、同じ映画美学校の試写室でゴダールの『JLG/自画像』を観る。短編『フレディ・ビアシュへの手紙』も併映されたのだが、2本ともあまり面白くはない。面白くはないのだけれど、時々ハッと驚かされる美しいシーンが飛び込んできたりもする。でも1時間8分の上映時間で、せいぜい2,3分しかない「ハッと驚かされる美しさ」にどれほどの意味や価値があるのかは不明。ゴダールをことさら有り難がる人以外には、まったく意味のない映画かもしれない。
 帰りに銀座の奥村書店で清水哲郎の「パウロの言語哲学」 とハーラン・リーボが書いた映画のメイキング本 「ザ・ゴッドファーザー」を購入。2冊で3800円。そのまま歩いて新川の親戚宅に立ち寄り、野菜等をわけてもらって、さらに歩いて帰宅。いつもなら自転車ですぐの距離だけれど、今日は雨なのでちょっと大変だった。帰宅してからamazonで「ゴッドファーザーDVDコレクション」「ヒッチコック・コレクションBOX I」 「マリリン・モンロー・ダイヤモンド・コレクション」を注文。全部で6万円ぐらいだけど、発売時期が少しずつ違うので、カードの引き落としは何度かに分かれると思う。そうでなければとても買えません。とりあえず「ゴッドファーザー」だけは先に届くだろうけど、「ヒッチコック」は来月、「マリリン・モンロー」は8月になる。ちなみにマリリン・モンローの出演映画は、「イヴの総て」が既に発売済みで、「王子と踊り子」 も近日発売とのこと。これで出演映画は、だいたいDVDで揃ってしまうのかな。

5月8日(水
 午前中に映画の感想を2本書くが、ゴダールで引っかかってしまった。ゴダール……。難物なのです。今週はなぜかゴダールが続いていて、火曜日が『JLG/自画像』、水曜日が『ゴダールのマリア』、木曜が『パッション』と3日続けて3本のゴダール作品を観る羽目になっている。苦手なんだよなあ、ゴダール。
 午後は『ブレイド2』からスタート。監督は『クロノス』で魅力的なヴァンパイア・ストーリーを描いたこともあるギレルモ・デル・トロなのだが、この監督はゴキブリ映画『ミミック』の監督でもあった! 『ブレイド2』は吸血鬼映画としては『クロノス』の系統であり、全体のテイストとしては『ミミック』という、まさにデル・トロ映画の集大成。とにかく、気持ち悪い。ひたすらグロテスク。『ブレイド』は爽快なチャンバラ映画だったけれど、今回はギトギトでネトネトの内蔵グチャグチャ映画になってます。観ているうちに、胃袋から酸っぱいものがこみ上げてくるようなシーンが幾つもある。ショックとかスリラーとかサスペンスと言う以前に、生理的な嫌悪感で全身鳥肌状態。たまらんなぁ。しかもこれ、完成度がやけに高いんだよなぁ。監督独特の美意識が全体に漂っていて、映画に風格がある。
 2本目は問題のゴダール映画『ゴダールのマリア』を映画美学校で。でもこれ、わりと面白かった。キリスト降誕劇のパロディで、原題は天使祝詞の冒頭「めでたし、聖寵みち満てるマリア、主御身とともにまします」から取られている。
 食事の後、3本目はフランソワ・オゾンの『まぼろし』。シャーロット・ランプリングの夫役でブリュノ・クレメールが出演しているので、『ゴダールのマリア』とあわせて、今日はクレメール出演作の2本立て興行だ。映画はオゾン流の意地悪なところがなくて、端正な人間ドラマになっている。これでオゾン監督の新作『8人の女たち』も楽しみだ。
 帰宅途中にコンビニに立ち寄り、現像に出していた写真を受け取る。APSのあがりを見るのは今回が初めてなのだが、画質は思っていた以上に悪い。これがフィルムのせいなのか、カメラのせいなのかはちょっとわからない。35mmのフィルムを使っても、同じように粗い画質になるカメラはあるからだ。でも一緒に出していたMINOX35の画質の方が、APSよりずっとシャープできめも細かいのだけれど……。APSはフィルムも高い、現像代もプリント代も高い、加えて画質も極端に悪いときては、今後の使用方法について再検討が必要だなぁ。プリントすることを原則やめて、Photo CDなどに焼くことを考えた方がいいかなぁ。 オークションサイトを見たら、入札していたAPSフィルムは値段が高くなりすぎていたので再入札を見送ることにした。今後はフィルムを何種類か購入して、少しずつテスト撮影をしてみようと思う。APSは撮影途中でフィルムチェンジが可能だから、同一条件でフィルム感度を変えて何枚か撮影することもできる。一度の結果で判断せずに、何度か実験してみてから結論を出そうと思う。
 オークションに出品していたレンズやストロボが落札された。オークションサイトでは市場相場より高く品物が落札されることがしばしばあるけれど、今回もその例かもしれない。オリンパスのフルシンクロフラッシュなんて、僕が中古で購入したときの倍以上の値段で落札されてしまった。フィルターもひとつはほとんど定価で落札されている。送料を考えると、お店で新品を買った方が安いんじゃないのか? まぁ僕が落札者の心配をしても仕方がない。逆に相場より相当安く落札されてしまう品物もあるわけで、こういうものはこれで仕方がないのでしょう。

5月9日(木
 ゴダールという難物を抱えているとはいえ、午前中に映画の感想文が2本しか書けないとは大問題。毎日3本ずつ映画を観ているのに、そのうち2本ずつしか感想が書けないのでは、毎日1本ずつ積み残しが生じる勘定ではないか。この積み残しは週末にしわ寄せされ、さらに翌月曜日にしわ寄せされる。感想文なんて映画鑑賞の記録やメモ書きでしかないのだから、もっとスピードアップして書く方法を考えなければならない。
 午後はメディアボックスで『拳神 KENSHIN』からスタート。VFX満載の香港映画で、未来版『風雲ストーム・ライダース』みたいなものか。人間の能力を100%開花させるというパワーグローブが出てくるが、その副作用がすごい。若い頃イーキン・チェンだった人物が、20年後にはサモハン・キンポーになってしまうのだ。話だけ聞くとギャグだけど、これを大真面目でやるすごさ。
 2本目は問題大ありのゴダール。場所は昨日と同じ映画美学校。(第1試写室のエアコンの音は何とかならないのだろうか。)今回は『パッション』を観たが、これもまた……。映画を作るため孤軍奮闘する映画監督と、彼の周囲にいる女性たちの物語。でも話がまったくチンプンカンプン。でもまぁ、きれいな映画ではある。印象に残るシーンもたくさんあるし。面白くはない。でも退屈はしない。それなりに見せ場はある。いいシーンもたくさんある。でもつまらない。退屈ではないけれど、つまらない。不思議な映画。ゴダールはいつも不思議。
 食事をしてからヤマト運輸の銀座営業所で伝票をもらい、その後またメディアボックスに戻って『ガウディ アフタヌーン』を観る。ジュディ・デイヴィスがバルセロナ在住の素人探偵を演じているが、これが格好いい! サグラダ・ファミリアやカサ・ミラ、グエル公演など、バルセロナ各所にあるガウディ建築をロケして歩く観光映画でもある。映画の後、宣伝会社の担当者と配給会社の担当者と少しおしゃべり。公開劇場がミニシアターでは最大キャパのテアトル・タイムズスクエアなので、お客さんを埋めるのが大変だというお話。ちょっとしゃれた映画なので、女性が友だち同士でちょっと観て、その後食事をしたりお茶を飲んだり買物したりできるような映画だとは思うんだけど……。
 メルマガで 「ヒッチコック・コレクションBOX I」「マリリン・モンロー・ダイヤモンド・コレクション」を紹介したら、さっそく予約した人が何人かいたようだ。こういう反応があると、DVDでも何でも紹介した甲斐があるというもの。今後もメルマガを使って、積極的にいろいろな本やDVDを紹介していきたいと思う。
 寝る前にいつもは本を読むのだが、この日は午前中に届いた「ゴッドファーザーDVDコレクション」 をちょっと見てみることにする。とりあえず1作目の『ゴッドファーザー』から見始めたんだけど、やはりこの映画は面白すぎる。あっという間に30分ぐらいたってしまうぞ。DVDの高画質と高音質にも改めて驚く。結婚式のシーンでは、ジェームズ・カーンの青々としたヒゲの剃り跡まではっきりと見えるもんなぁ……。この映画は暗い場面も多いのだけれど、シャドー部が潰れてしまわないのもいい。おそらく『ゴッドファーザー』シリーズはDVDでばら売りしないと思うので、この作品を観たい人はBOXセットを買うしかない。
 なにしろ長い映画なので見続けているときりがないと判断し、30分ほどで切り上げてあとは読書。「バンド・オブ・ブラザース」を読んでいるのだけれど、これはなかなかamazonに品物が出ない。いったいいつ発売になるんだろうか。ちなみに奥付を見ると、印刷日が5月10日で、発行が5月20日になっている。印刷すらされていない本を、今こうして読んでいる僕って何者なんでしょうか(笑)。

5月10日(金
 午前中に映画の感想をガシガシ書き続ける。午後は映画美学校で『今昔伝奇・花神』を観る。望月六郎監督によるDV作品だが、映画の主題に比べて上映時間1時間50分は長すぎる。もっと時間を縮められれば、きびきびした面白い映画になったと思うのだけれど……。話自体は45分くらいで語れてしまう内容なので、そこから物語にふくらみを持たせても、せいぜい1時間半以内に収ってしまうはず。それを無理矢理20分延ばしてしまえば、映画の印象は焦点が定まらない散漫なものになる。
 映画の後、神田のオリンパスプラザでOM-4Ti用の修理部品を購入。その後秋葉原まで歩いて電気街を見て回ったのだが、最近は欲しい物がまったくなくなっていることに気づいて愕然とした。家電を見ても、パソコンを見ても、何もほしくない。それはそれで心穏やかでいられるけれど、こうした物欲のなさというのは、かなり不健康な状態ではないだろうか。自分自身が精神的に元気さを失っているのかもしれない。われながらちょっと心配。
 JRで有楽町まで出て、ビックカメラでOM-4Ti用にレンズのリアキャップとボディキャップを購入。さらにAPSフィルムを2種4本購入。ここで気づいたのだが、APSのフィルムというのはASA200が標準で、その次が400、さらに800あたりまでがメインになっている。ASA100のフィルムというのは特殊なものらしく、値段がバカに高いのだ。今回はとりあえずASA200と400を2本ずつ買った。フィルムのテストみたいなものなので、どちらも25枚撮り。ちなみにフジフィルムのASA400・40枚撮りは10本セットで3000円ぐらい。これはかなり安い。ただしAPSは現像代の他にプリント代もかかるので(Cサイズなら同時プリント無料のところも多いのかもしれないが、HサイズやPサイズは別料金になってしまう)調子に乗って40枚撮りを買ってしまうと、あとからガッポリと現像料やプリント代が取られてしまうことになる。
 夕方からさらにもう1本映画を観ようとも思っていたのだが、雨の中をあちこち歩き回ったことがこたえて気力低下。有楽町の吉野家で食事してから帰宅し、今月やらなければならない仕事のひな形を作ったりして時間を過ごす。夜になってC誌編集部から仕事の電話。今月は特集なしだけれど、インタビューが1件入るかもしれない。ところで昨日、就職情報誌のSから取材の依頼があった。 再来週の月曜日に編集部でインタビュー取材に答える予定。これがC誌のインタビュー取材とぶつからないことを願うばかり。
 今日の仕事を整理しようとしたところ、昼間観た映画のプレス資料を試写室に忘れてきてしまったことに気づいた。先日は『ラグラッツ』の時も同じことをやったばかりで、気をつけようと思っていた矢先なのに……。なんだか物忘れが激しいね。やっぱり疲れているのかな。夜は「バンド・オブ・ブラザース/男たちの深い絆」を少し読んで寝る(ようやくamazonに商品が出た)。分厚い本で、時間があれば読んでいるのだけれどまったくはかどらない。

5月11日(土
 午前中から映画の感想を書き始め、その合間にオークション用の写真撮影やスキャン作業をしていた。メルマガの編集も前倒しで進めておく。土曜入稿分の原稿を夕方にメール送信してしまう。
 ヤフーオークションにオリンパスOM-4Tiを出品。とりあえず裁定落札価格を5万円に設定しておいたのだが、それはあっという間にクリアされたのでまずは一安心。あとは入札終了までに、どのくらい値段が上がるかだなぁ。でもこの分だと、売ったお金でCONTAX T3を買うのは問題なさそう。まぁその前に、借金を返した方がいいかもしれないけど……。やはり借金返済が先か。
 朝は少し遅めにパスタを茹でて食べる。太いマカロニを茹でて、ツナ缶とトマトソースをあえたソースにからめ、たっぷりの粉チーズをかけて食べるのだが、これがうまい。お昼は1食抜いて、夕食も同じものを作ってまた食べる。夏になるとベランダのプランターからバジルをつみ取って、さらにもう一味加わるのだけれど、今はまだバジルも小さいのでトマトソースとチーズのみ。
 夜はいつもなら本を読むのだが、今日は借りているビデオで『アリスの出発(たびだち)』を観て寝た。映画が再来週の25日から公開だし、ビデオも早めに返却しなければならないので……。主演のサンドリーヌ・キベルランがチャーミング。'95年の映画だから、ずいぶん前の作品。この監督のその後の映画も観てみたい。

5月12日(日
 午前中はCS。とんぼ返りで帰宅し、近くの公園で開かれているイベントに参加。お昼頃抜け出して仕事場に戻り、昨日見た映画の感想を書いてしまう。午後は自転車で門仲のBOOK OFFまで出かけ、ヤフオクで売れなかった本や売れそうにない本を20数冊売ってしまう。1500円ぐらいになった。でもそのお金をもとに、100円の棚から「『韓非子』の知恵」 「障害者に迷惑な社会」 「妖精学入門」 「ユダヤ人の国を創った人」 を購入。さらにレジの近くにあったDVDの棚から『ペイ・フォワード』『大統領の陰謀』を買ってしまった。本も読む時間がないし、DVDも観る暇がないのに……。もうこれは買物癖みたいなものです。
  夕方から新川の大叔母の家に行って、処分するという大量の「暮らしの手帖」と書籍を見せてもらう。書籍の中から自分が読みそうなものと、オークションで売れそうなものを何冊か物色。「ジャッカルの日」は売れなくても、自分で読めばいいや。「何でも見てやろう」は売れるかな。「どすこい」は今さらか……。「暮らしの手帖」は創刊号から二百冊以上があるのだが、これをまとめて引き取ってくれる人が現れるといいんだけど……。とりあえず第1世紀と第2世紀を分けたのだけれど、第1世紀の分なんてちょっとすごい。僕も時間があったらまず全部自分で引き取って、片っ端から読んでみたいと思わせるようなものです。なんにせよ、これさえ読めば昭和23年から平成まで、戦後の日本人の生活が早わかりです。一番いいのは、きちんとした業者が落札してくれることだったりするんですけどね。
 大叔母宅でたまたま来ていた叔母に会い、一緒に月島まで歩いて夕食。親戚内部のいろんな話をアレコレ。叔母からお土産に菜っぱとお酒とジャムをもらう。

5月13日(月
 朝起きて食事をしながら『世界で一番醜い女』のビデオを見る。これは本当に荒っぽく作られたビデオで、フィルムロールの継ぎ目は入っているし、音もノイズだらけでひどいもの。時々音声をミュート状態にしないと、頭が痛くなってくるようなシロモノだった。映画自体はそれなりに面白いのに、サンプルの状態が悪くて映画の魅力も半減だ。
 一段落してから近くのコンビニでぴあを買ってきて、メルマガの編集と発行予約手続き。今回は記事部分をあらかじめ作っておいたので、やることは今週末公開作を拾い上げていくことだけ。まぁこれが一番時間がかかるんだけどね。
 午後は映画美学校で『マンホール』からスタート。若い警官が主人公のほのぼの系ドラマ。べつにこれを映画で作らなくてもいいような気がしますけど……。2本目は渋谷に移動してアミューズ試写室で『セッション9』。廃墟になった元精神病院を舞台にした、まじで恐いサイコホラー映画。話そのものは途中でなんとなく先が見えてくるけれど、演出がシャープでなかなか見せる。食事をしてから3本目は劇場へ。W氏からわけてもらった渋東シネタワー3の招待券で、公開が始まったばかりの『ローラーボール』を観た。公開してまだ3日目なのに、劇場内に17人しかお客さんがいないんですけど……。映画は'75年のオリジナル版の方が面白いんじゃないだろうか。アクション演出は今風になっていますけど、話の規模はリメイク版の方が小さいのです。

5月14日(火
 午前中に前日観た映画の感想を2本だけ書く。『ローラーボール』は積み残し。午後は羽田空港から福岡へ。東京は晴れていたが福岡は曇り空。車で百道のホテルに入り、夜は歩いてドーム球場の近くで食事。小雨が降り始める。

5月15日(水
 朝から本格的な雨。午前中は太宰府天満宮を見物。昼過ぎにキャナルシティに入り、簡単に食事してからAMCキャナルシティでモーガン・フリーマン主演の『スパイダー』を観る。今回の福岡旅行で僕の仕事に関係ありそうなことと言えば、このキャナルシティ見学ぐらいのもだろうか。映画館は平日昼間なのに、館内は7部の入り。映画が終った夕方近くになるとさらに大勢の客がやってきて、ロビーはかなりの人混みになっていた。
 一度ホテルに戻ってから、夕食はホテル近くの居酒屋へ。

5月16日(木
 前日ホテルの近くにファミレスを1軒見つけたのだが、朝は営業していないので仕方なくホテル1階の喫茶店でモーニングを食べる。そのままホテル近くの福岡市博物館を見学。歴史の教科書にも出てくる有名な金印が展示されているのだが、思った以上に小さなものであることに驚く。親指の先ぐらいの大きさしかない。よくこんなものを見つけられたなぁ……。
 ホテルをチェックアウトしてから近くで食事し、午後はマリンワールド海の中道を見物。アシカとイルカのショーなど何十年ぶりかで見たけれど、よく訓練されていてじつに面白かった。そのまま車で志賀島を1周ドライブし、福岡の中心部に戻ってくる。天神の繁華街を少し歩き、居酒屋で食事をしてから空港へ。
 飛行機の出発が少し遅れたのだが、ほぼ定時に羽田着。飛行機の中で「『韓非子』の知恵」を読了し、その後少し眠る。降下時に気圧変化で耳がひどく痛んだが、着陸してしばらくしたら治まった。地下鉄で自宅に戻ったのは11時半頃か。出かけるときにハムスターにキャベツをやり忘れていたので、水分不足で弱っているのではないかと心配したが、元気に生きていて一安心。さすがに疲れたので、荷物を簡単にほどいてそのまま寝てしまう。

5月17日(金
 雨降りだが洗濯を始める。朝食と昼食は麦飯と味噌汁、イワシの丸干し。午前中は映画の感想を少し書く。いつもの食事、いつもの仕事。いつもの日常にあっという間に戻る。
 仕事も溜まっているので試写を休むことも考えたのだが、一応出かけることにする。1本目は東映で『陽はまた昇る』。リストラ候補のサラリーマンたちがVHSビデオを開発する実話の映画化だが、人名の大部分が仮名になっている。日本ではまだ「実名でフィクションを描く」という映画の嘘が通用しないのかなぁ。もともとNHKの「プロジェクトX」に取り上げられ、評判になったエピソード。「プロジェクトX」版はビデオ発売されているが、どういうわけかDVDにはなっていない。何らかの権利問題だと思っていたら、映画とのからみなのかもしれない。ところで『釣りバカ日誌』のハマちゃんこと西田敏行が、努力型のサラリーマンを演じるというキャスティングはいかがなものか……。
 渋谷に移動して2本目は『フューチャー・ゲーム』。ゲーム業界を舞台にした青春サクセス映画。派手なアクションシーンになると、画面がゲーム風のCGになるという演出はアイデア賞。
 本当はもう1本、アカデミー賞受賞映画を観る予定だったのだが、それはお休みして道玄坂上のBOSEショールームへ。話題のノイズキャンセリングヘッドフォン、クワイアットコンフォートを視聴しに行った。これはびっくり。道路を車が走るガーガーゴーゴー響く音がすっきりと消えて、普段は騒音に紛れている人間の話す声がクッキリと浮かび上がってくる。これは欲しい。欲しいけど税込みで42000円もするから、おいそれとは買えない。帰宅してインターネットで調べたら、ソニー、松下、アイワなどでも同じ機能の商品を出しているようだ。ソニーのものは耳に押し込むイヤホンタイプで、値段も手頃。買おうかなぁ。
 ずいぶん長く読み続けていた「バンド・オブ・ブラザース/男たちの深い絆」をようやく読み終える。勇猛果敢な兵士たちが数々の武功を上げて英雄になりながら、それでも戦争末期にはもう軍隊や戦いにウンザリし、一刻も早く故郷に帰りたいと願うくだりは切実。僕は戦記ものをほとんど読んだ経験がないのだけれど、これはなかなか面白い本だった。次に読むのは同じく戦記物「ワンス・アンド・フォーエバー」。同名映画の原作だ。月曜日に映画がらみで取材があり、そのために一応目を通しておかなければならない。全部読み切るのは不可能なので、斜め読みにするか、それとも最初の方だけ読んでから取材に出かけるか、現在思案中。

5月18日(土
 午前中に映画の感想を全部書ききってしまおうと思っていたのだが、例によって作業は遅れて夕方にずれ込む。こうなると他の仕事もすべて遅れてしまうわけで、何とか夜になってNW誌の原稿を入稿したときはほっとした。
 映画瓦版のサイトが更新できなくなってしまい、映画の感想文何本かが転送できずページが白紙になってしまう。どうやらGAIAXからあてがわれているサーバーの容量を使い切ったらしい。少し前にも大きな画像を幾つか転送したら不具合が起きて、その時点で「そろそろヤバイかな」と思っていたんだよなぁ。今回は削れそうなファイルもないので、GAIAXにメールで問い合せ。しかしこれ、いつになったら復旧するんだろうか……。PLAZAGAIAXってずいぶん前から開店休業状態だけど、メールに対応する担当者っているのかなぁ……。

5月19日(日
 午前中はCS。午後は明石町の聖路加タワーのコンビニでパンを買って食べ、その後勝どきの文化堂や月島の薬局で買物して帰宅。卓上モップのウェーブを購入したのだが、これはなかなかよいものだなぁ。細かな隙間までぜんぶ入っていくので、ステレオ機器の掃除に重宝しそうだ。もっとも僕はそもそも掃除ということが嫌いなので、これを持っていたからといってマメにあちこちモップをかけるとは思えないんだけど。結局あちこちをホコリまみれにしてしまうのかな。
 C誌の原稿を仕上げて入稿。メルマガの記事部分を仕上げてしまう。P誌の入稿も明日なのだが、まったく何もやっていない。一応頭の中にプランだけはあるので、明日の午前中はメルマガの仕上げとP誌の原稿をやることになる。ひょっとしたら午後に食い込んで、試写を1本潰してしまうかもしれないけれど……。あまり期待していない映画なので、試写をさぼりたい気持ちもムクムク湧き上がってくる。
 明日は取材が2件。1件は夕方から僕が取材するもの。もう1件はその後に、僕が取材を受けるもの。取材する方については、その後に原稿も書かなければならないから、これは明後日の午前中の作業になる。今週は土曜日にP誌オンライン版の入稿もある。いろいろと忙しいのだ。

5月20日(月
 午前中にP誌の原稿を書いて入稿。メルマガは後回しだが、だいたいできている。午後は映画美学校で『XEVIOUS』の試写。つまらない……。古典的シューティングゲームの映画化なのだから、アクションシーンをもっとたっぷり見せて欲しいのに。
 一度帰宅して着替えてから、新宿のパークハイアット東京で『ワンス・アンドフォーエバー』の原作者、ジョー・ギャロウェイ氏のインタビュー取材。朝から何件もの取材を抱えてかなりお疲れとのことだったが、にこやかにこちらの質問に答えてくれて、かえってこちらが恐縮してしまった。インタビュー時間は30分強だが、間に通訳が入るので正味20分弱かなぁ……。握手したときの大きな手が印象的でした。
 新宿で簡単に食事した後、市ヶ谷で雑誌サリダの取材に答える。取材をすることもあれば、取材を受けることもあるのだ。雑誌は7月頃に出るらしい。

5月21日(火
 朝8時から日劇1で『スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃』のマスコミ試写。こんなに朝早いのに、会場は満席でした。しょうがないよね、観ないわけには行かない映画だし。僕自身もあまり気乗りがしないまま、それでも編集者から「観てくださいね」と言われて観たんだけど、上映時間2時間22分のほとんどは「まぁこんなもんかぁ」という内容。予告編で観て期待させられていたもの以上のものは、ほとんど出てこない。ところが最後の20分になって、ルーカスがやってくれました! いや〜、すごい。僕は『スター・ウォーズ』でこんなに笑わせてくれるとは思っていなかったので、これは衝撃的でした。僕はゲラゲラ笑ってしまって、映画の後もずっとニヤニヤしていたぞ。この映画はすごい。これならパート3にも期待できそうだ。ルーカスは開き直ったんだかナンなんだか、よくわかんないけど、観客を楽しませようという方向に向かったことは素直に偉いと思う。
 食事をしたり、ビックカメラに寄ったり、ソフマップに寄ったり、図書館にCDを返しに行ったりしてから、メディアボックスで『メルシィ!人生』の試写。会社を首になりそうになった男が、それを回避するためにゲイだと偽りのカミングアウトをするというコメディ映画。ちょっと軽すぎるかなぁ。笑いにボリューム感がない。まぁ『スター・ウォーズ』の後では、ちょっとやそっとのコメディじゃ笑いに物足りなさを感じるだろうけどね。本当はもう1本渋谷で試写を観る予定だったのだが、仕事が気になることもあって帰宅。P誌の原稿を直していたら、C誌編集部からも電話があって昨日入稿した原稿の文字量追加の依頼。う〜む。終ったと思っていた仕事に追加注文が入るのは、精神的にシンドイなぁ。でもやる。仕事だからね。
 ヤフオクで荷物を送るときに使うハカリを、2日ほど前にヤフオクで落札。先日まで使っていたキッチンスケールは借り物で、ついこのあいだ返してしまったのだ。今回のものは2キロまで量れるデジタル式のキッチンスケール。4400円也。これが本日到着した。使い勝手はよさそう。ハカリを手にすると、とりあえずいろいろなモノを上に乗せて重さを量ってみたくなる。PHSが70グラム。目覚まし時計126グラム。MINOX 35GTは232グラム。IXY iは174グラム。きりがないので適当なところでやめる。
 土曜日から気になっている映画瓦版のサーバー問題だが、メールを出してもまったく返事がないので今日はガイアックス本社に電話してみた。担当者が留守なのでメールか電話で返事を寄こすと言っていたけれど、返事なんて来ないぞ! すげ〜態度悪いなぁ。まぁこっちはタダでサーバを借りている身分ですからあまり偉そうなことは言えませんけれど、サービスを停止するなら停止する、これ以上のサーバ提供ができないならできないで、はっきりそう言えばよさそうなものを。だったらこちらも、次の手を考えます。そろそろ独自ドメインを取ってもいいしね。独自ドメインを取って、サーバーを100Mぐらい借りて、メールアカウントも専門のものを用意しても、今どきは費用が月に数千円だよ。
 ヤフオクでオリンパスのカメラ類が全部落札されたので、その入金を見込んで、自分用にCONTAX T3Dのセットを買った。これもヤフオクなんだけど。メタルフード、メタルキャップ、革ケースが付いて、65000円也。こんなにカメラばかり持っていてもしょうがない気がしないでもないが、まぁ好きなんですよねカメラが。写真が好きなわけではなく、モノとしてのカメラが好きなんでしょう。
 仕事の原稿優先なので、映画の感想をまったく書いていない。(書いても映画瓦版が更新できないのだけれど……。)今週はけっこうしんどそうだなぁ。

5月22日(水
 映画の感想を書く作業が溜まっていたので、まずはそれを午前中にやっつけることにする。映画瓦版のサーバーは容量が増えたようで、新しいファイルの転送もできるようになった。これで一安心。でも担当者からの連絡はないので、いったい何メガ増えたのかまったくわからない。リンク先も今のままでいいのかなぁ……。
 午後は映画美学校第2試写室でイタリア映画『明日、陽はふたたび』からスタート。アッシジの大地震をモチーフに、地震によって地域社会が解体し消滅していく様子を描いたドラマ。エンディングが秀逸。思わず涙がホロリと出た。
 2本目は同じ試写室で『今昔伝奇/座敷童 百物語』を観る。同じシリーズで先日『花神』を観たのだが、それに比べると物語の展開もタイトでなかなか面白かった。このシリーズは脚本を全部NAKA雅MURAが担当しているのだなぁ……と、今回気が付いた。前半は謎解きミステリーで、後半は諸星大二郎風の民俗学的奇譚、最後は一炊の夢。これで上映時間が1時間半ないのだから、中身はぎっしりだ。
 食事をしてから映画美学校第1試写室で話題作『ピンポン』を観る。これは公開が夏なのだが、受け取っていた試写状では今回が最終日程になっていたので「ひょっとしたら混むかも」と思い、30分前には試写室に戻った。そうしたらもう、受付の前には長蛇の列。なんと上映開始20分前には満席札止め状態。ああ、早く受付を済ませてよかったよ。映画はかなり面白かったけど、これはピンポンの試合のシーンの迫力によるところが大きい。中村獅童がすごい迫力でドラゴンというキャラクターを演じている。主演の窪塚洋介は、演技の方向性が『Laundry』と変わらない。この俳優は昨年『GO』で各賞を総なめにしたけれど、演技の幅はそれほど広くないようだ。
 今朝発行したメルマガは、DVD関連の記事がわりと好意的に受け止められているようだ。これからも続けてほしいという要望が多いので、今後もDVDネタをばんばん盛り込んでいこうと思う。既に幾つか企画も考えているのだけれど……。
 ヤフオクに出していた「暮らしの手帖(第1世紀)」が思いがけない高値で落札。なんだかこうした状態を見ていると、まともに働いてお金を稼ぐより、親戚から古雑誌をかき集めてヤフオクで売った方が儲かるのではないかと思えてくるなぁ。

5月23日(木
 午前中に映画の感想を書いたのだが、『ピンポン』の分はまるまる残ってしまった。わりと輪郭がはっきりしている映画なので、感想を書くのは早いと思うんだけど……。友人から借りていた本の返却手続き。かれこれ10年ぐらい借りっぱなしだったのかもしれないなぁ。ヤフオクで落札された商品を何点か送る。
 午後は東映で『富江・最終章〜禁断の果実〜』からスタート。今回は監督が中原俊、主演が安藤希と宮崎あおいという顔ぶれだが、中身はいつもの『富江』シリーズだった。ほどよい恐さとグロテスク。観ていて安心。
 2本目は映画美学校でスヌープ・ドッグの初主演作『BONES(ボーンズ)』を観る。これはなんだかすごく不思議な映画。話そのものは使い古されたお化け屋敷ネタなんだけれど、主役であるジミー・ボーンズが活躍していた'70年代の町の様子を再現することに、並々ならぬ情熱が傾けてある。監督は『ジュース』のアーネスト・ディッカーソン。たぶんこの監督は、幽霊の復讐譚というストーリーには興味がなく、映画に登場する'70年代の黒人文化にのみ興味を惹かれてこの映画を作ったに違いない。『ジャッキー・ブラウン』のパム・グリアが、20年前も現代も特にメイクなどせずひとりで演じている。
 食事をしてから3本目はヘラルドで『海辺の家』。『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のヘイデン・クリステンセンが、ケビン・クラインと一緒に家を造るという家族再生のヒューマンドラマ。これは泣けました。『スター・ウォーズ』ではまるっきり大根に見えたクリステンセン君が、ガールフレンドの家で泣き崩れるところなんて、こちらも思わずもらい泣き。人間は生まれ変われる。人間関係はいつだって変化させられる。そんな普遍的テーマを、家造りに象徴させたストーリーの見事さ。原題は『Life as A House』。人生は家の如し。見応えのある作品でした。

5月24日(金
 午前中に着々と映画の感想を書いていくが、『海辺の家』を途中まで書いたところで時間切れ。ヤフオクで買ったCONTAX T3が届いたので、それをいじくり回していたら時間を食ってしまった。カメラ自体は大満足なんだけど、セミハードケースやフィルター類は不要だなぁ。これはきれいに梱包し直して、ヤフオクに出してしまおうかな。リバーサルフィルムが同梱されていたのも不要だし……。とりあえず動作確認のため、フィルムを入れてテスト撮影してみなくては。
  午後は藤原紀香主演の『SPY_N』をメディアボックス試写室で観ることからスタート。この映画は以前「週刊現代」の仕事でDVD鑑賞済み。話自体はとくべつ面白くもないのだが、クライマックスのガラスの上のアクションシーンは一見の価値ありだ。宙吊りの高所アクションはハリウッド映画でも、例えば『イレイザー』のコンテナ上のアクションなど前例が多々あるのだが、スリルとサスペンスの面で『SPY_N』こそがナンバーワンだと思う。
 試写状のファイルを部屋に置き忘れていたので、自転車で一度帰宅してから、地下鉄で銀座一丁目まで出て映画美学校第2試写室で『金魚のしずく』を観る。香港のインディーズ映画だが、風景の切り取り方がユニーク。僕はこの映画を観て、マチュー・カソビッツ監督の『憎しみ』を思い出した。こんなにも人間に対してよそよそしい香港の風景を、映画の中で観させられたのは初めてだ。
 試写室を出たら土砂降りの雨。夕立だ。自転車でなくてよかった。いつも持ち歩いている折りたたみの傘があるから大丈夫。有楽町でML読者の人妻美女Sさんと落ち合い、よみうりホールで『模倣犯』の一般試写。これって面白いのか? 映画の前半を被害者側の視点で描き、映画の後半は同じ時間を犯人側の視点で描き、最後にふたつが合流して、エンディングは小さな命に託した希望で終る。これって黒澤明の『羅生門』じゃないの? 山崎努とか『天国と地獄』とか、黒澤からの引用をほのめかす符丁がいろいろあるしなぁ……。サイコサスペンス映画としても、ミステリー映画としても、人間ドラマとしても、きわめて中途半端な作品。それに最後のアレはなんだ? Spontaneous Human Combustionというやつかな?
 映画の後はSさんと銀座1丁目の三州屋で食事を兼ねて飲む。最初は別のビアホールを考えたんだけど、給料日と金曜日がぶつかっていることもあって、この日の銀座はやたらと人が多かった。結局閉店までいて帰宅。Sさんは血統的に酒に強いそうで、こっちはほろ酔い状態なのに、まったく平然とした顔をしていたのが印象的でした。

5月25日(土
 目が覚めたら部屋の電気がつきっぱなしだった。自分では自覚がなかったが、昨夜はかなり酔っぱらっていたらしい。そもそも頭痛で目が覚めたのだからたちが悪い。夜中の2時か3時頃かと思って頭を起こすと、窓の外はもう明るくなっている。時計を見たら5時頃。もう朝じゃないか。起きあがってトイレに入り、アスピリンを飲み、6時過ぎまでもう一寝入りしようと思ったのだが、これが寝られない。頭がジワジワと痛み、なんとなく胃の腑がむかむかする。軽い二日酔いになっている。
 結局ラジオが鳴り始めても、目覚ましが鳴ってもそのまま寝ていたのだが、それでも8時前には起きあがる。ほとんど食欲がないので、水ばかりがばがば飲んでいた。仕事をやろうとしても、頭痛と身体のだるさとむかつきではかどらない。たぶん微熱があるはずだけれど、熱を計るとよけいに気分が悪くなるのであえて熱ははからずにいた。
 午後は叔母の家でヤフオクに出した「暮らしの手帖」の発送手続き。世紀別にダンボール箱に詰め、宅急便の伝票を貼り付けて積み上げる。一段落してからヤマト運輸に電話したら、ものの5分か10分で集荷が来たのには驚いた。たまたま近くにいたんだそうで、いつもはもう少し時間がかかるそうです。
 どうしようもなく体がだるいので、帰宅してから1時間ほど仮眠を取る。夕方に起きあがって仕事再開。N誌の原稿を先に入れ、P誌WEB版の原稿をほとんど仕上げた段階で今日の仕事はおしまい。P誌に載せる原稿のもとになる部分をまだ映画瓦版で作っていないため、これはどうしても明日の作業になってしまう。
 メルマガの原稿を書いていたら、夜中の1時過ぎになってしまった。こんなに夜更かししたのは久しぶり。

5月26日(日
 朝は6時に目が覚める。二日酔いの具合の悪さはなくなったが、寝不足で頭がボンヤリしている。
 午前中はCS。帰ってきてから近くの公園で少し遊び、昼過ぎに勝どきのデニーズで昼食。昼間からビールを飲んでご機嫌。二日酔いが治ったと思ったら、もうこれだからなぁ……。月島の古書店で「小説『聖書』旧約篇」「世界犯罪百科(上・下)」を購入。3冊で2千円。
 帰宅して1時間ほど昼寝。最近は昼寝のためにキッチンタイマーで時間を計っているのだが、今日は1時間もたたずに目が覚めたなぁ。映画の感想を書き始め、P誌の原稿を完成させて入稿し、さらに映画の感想を書き続け、メルマガの原稿も書いて……という感じかな。
 朝は快晴だったのだが、夕方から雲行きが怪しくなって、暗くなってから雷雨になった。夕立だ。気候がだんだん夏っぽくなってきた。僕は夏が好きなので嬉しい。
 書いたファイルをWEBに転送しようとしたら、またしても問題発生。ファイルがきちんと転送されないじゃないか! GAIAXはきちんとした対応をしてくれないので、いよいよ本格的にサーバ移転を検討するしかないのかな。

5月27日(月
 朝食前にゴミ出しを済ませ、その足で近所のコンビニでぴあを買ってくる。食事の後、メルマガの編集を仕上げて配信手続き。残っていた映画の感想文を1本仕上げる。GAIAXのサーバーの調子がやはり悪いので、会社に電話してみるが担当者が不在。どうしようもないなぁ……。
 午後はメディアボックス試写室で『イビサボーイズ GO! DJ!』というお馬鹿映画。なかなかケッサクでしたが、まぁつまらないと思う人は思うだろうなぁ。2本目は松竹で『ダスト』。20世紀初頭のマケドニアを舞台にした、一種のウェスタン・ムービーだ。主人公兄弟を魅了する娼婦の名前がリリス。兄弟の間に芽生える殺意はカインとアベルかな。ジョセフ・ファインズがやたらと聖書の引用を口にするという設定。
 冷蔵庫が空っぽになっていたので、スーパーで買物してから帰宅。昼間は晴れていたが、再び小雨がぱらつきだしたので急いで自転車をこぐ。映画製作会社C社のプロデューサーであるO氏から、ビデオのパッケージに映画瓦版の記事を無断借用した件についてお詫びの電話。この件については午前中に高橋玄監督からメールをもらっていたので、寝耳に水というわけでもない。『銀の男』の映画チラシに映画瓦版の記事を部分転載したものを(これは僕も了承している)、パッケージにもそのまま使ってしまったということらしい。とりあえず現物を見ないとどうにも判断ができないので、ビデオを仕事場まで送ってもらうことにする。ところで、僕はチラシももらっていないような気がするなぁ……。ゲラが送られてきたのは覚えているんだけど、現物は送られてきていないような気がする。
 W誌の編集部から次回の原稿について電話。DVDのサンプルがメーカーから出なかったので、編集者が経費で買って送ってくれるとか。その後、映画の紹介で取り上げる『ガイア・ガールズ』について熱く語り合う。編集者は今日の最終試写で観て、えらく感動したらしい。でも試写室の入りは7割程度だったとか。あまり話題にならなかったのかなぁ。面白い映画なのに。「この映画がレイトなんてもったいないよね!」ということで、編集者と僕は意気投合。とにかくこの映画、僕にとっては今年になって一番のお薦め作品なのだ。書いている媒体が少ないので、W誌の他にはP誌に書いただけですけれど、これはできるだけ多くの人に観てほしい。ヒットしてくれるといいんだけどなぁ。
 GAIAXにサーバーの件で電話し、ようやく担当者をつかまえる。やはりサーバーの容量が一杯になっていたようで、ハードディスクのパーテイションを調節することで問題を解決してもらった。転送しそびれていたファイルを何点か手動で送信。
 文庫クセジュの「マニ教」や、以前買ったまま放り出してある「ヨーロッパ異端の源流―カタリ派とボゴミール派」を読み始めたのだが、なんとなく今はこの手の宗教関連本を読む気になれずに放り出し、意を決して「ザ・ゴッドファーザー」に手を付ける。コッポラの代表作『ゴッドファーザー』のメイキング本だが、これは面白い! まだ読み始めたばかりだけれどね。これを読み終わったら、いよいよDVDで『ゴッドファーザー』3部作を観ようと思う。

5月28日(火
 午前中に次々と宅急便が届く。シー・アイ・エーから『銀の男』のビデオが2本。パッケージを見ると、確かにこれは映画瓦版の丸写しだ。チラシには確か映画瓦版からの引用であることが明記してあったはずなのだが(そうするようにお願いした)、パッケージにはまったく何の断りもない。まぁストーリー紹介を引用しているだけなんだけど、それでもなぁ……。
 メディアボックスからは『笑う蛙』のプレス資料が届く。この映画も面白かったなぁ。次いでヤフオクで買った体脂肪が量れる体重計。箱から出したら絨毯の上で使うという補助脚がみつからず、出品者にあわててメールで連絡。ただしこの補助脚、夜になってみつかったので、あわてて出品者にその旨のメールをした。その直後に先方から電話までかかってきて、ちょっと恐縮してしまいました。
 午後はすべて自転車移動。まずはTCC試写室で『エイゼンシュテイン』という伝記映画。これは作りが安っぽすぎて、映画史に残る巨星が100Wの電球程度にまで矮小化されてしまったような気分。見覚えのある女優がエイゼンシュテインの妻役で出演しているなぁと思ったら、『ディープ・ブルー』でサメに食われたジャクリーン・マッケンジーではないか。
 2本目は東宝でピーター・カッタネオ監督の『ラッキー・ブレイク』。刑務所内で囚人達が上演するミュージカルを利用して、用意周到な脱走計画が遂行されるというコメディ。『フル・モンティ』に比べると、かなりパンチ不足。ミュージカル好きの刑務所長役で、『サウンド・オブ・ミュージック』のトラップ大佐を演じたクリストファー・プラマーが出演しているというキャスティングが面白い。
 コンビニでパンを買って夕食。3本目は松竹試写室でケヴィン・コスナーとカート・ラッセル主演の『スコーピオン』。松竹配給作品ではこれだけ試写状を受け取っていなかったのだが、宣伝を担当しているにうまく名簿が渡らなかったのかな。6月に丸の内ピカデリー2系で公開する映画にしては、プレス資料もゼロックスを綴じただけのもので、あまり力が入っていないように見受けられた。映画は思い切り配役が豪華なB級映画。主演ふたりの他に、コートニー・コックスとその亭主のデヴィッド・アークエット、クリスチャン・スレイター、ジョン・ロビッツ、アイスTなどが次々に登場し、しかも登場したと思った途端にバタバタと死んでいく。すげ〜。映画自体はすごく大味で、正直言うとツマンナイ部類なんですけどね。でもケヴィン・コスナーの俺様演技は、かなり地のままに見えて迫力があったぞ。

5月29日(水
 午前中に映画の感想を書いていたのだが、『スコーピオン』の分を書き終わらないうちに昼になる。本当は午前中に1本試写を観るつもりだったのだが、これは早々に諦める。ヤフオクに出品していた書籍を一冊送るため、郵便局へ。こうして外出したりしていれば、午前中の時間はあっという間になくなってしまうのだ。
 午後は映画美学校で『チキン・ハート』の試写。『生きない』の清水浩監督が、池内博之、忌野清志郎、松尾スズキなどを主演に迎えて撮った、ダメ男たちのドラマ。まぁそこそこ面白いのだが、映画全体に漂うだらけきった脱力感にどれだけ共感できるかで、この映画の評価は決まると思う。
 2本目は映画美学校の第2試写室で『今昔伝奇・剣地獄』。副題に「CHANG BALLA(チャンバラ)」とうたうだけあって、映画終盤の30分は壮絶な斬り合いが延々続く。『十三人の刺客』や『人斬り』などを連想させるが、最後のオチは『VERSUS』じゃないか! 『今昔伝奇』シリーズは1作目がエロチックな因縁話、第2話が怪談、第3話がチャンバラというわけで、全体を通してみるとそれなりにバラエティに富んでいて面白かったなぁ。でも映画の完成度ということでは第2話が一番だろう。今回の『剣地獄』には、第2話『座敷童・百物語』に登場したカゴ屋が再登場している。この調子で全3話がクロスオーバーするのかと思ったら、必ずしもそういうわけではないみたいだけど。
 コンビニでパンを買ってから、GAGA試写室に急ぐ。ハル・ベリーがオスカーを受賞した『チョコレート』を観るためだ。試写室に到着したのは上映開始30分前だったが、既に補助イスと一番前の席しか空いてない。やっぱり混んでいる。試写室は20分前にはもう一杯になったようだ。上映前に買ったパンを食べておく。映画はすごくよかった。ハル・ベリーが最後に見せる表情は、彼女の演技者として成熟を感じさせるものだった。爆発的な感動というのはないけれど、心の奥深いところに突き刺さるような映画でした。
 読んでいる「ザ・ゴッドファーザー」はいよいよ大詰め。1作目の撮影が終って大成功を修めたコッポラが、パート2でさらなる成熟を見せ、賛否両論のパート3に突き進んでいくあたりを読んでいる。この本の著者も、パート3については否定的なようだ。
 Amazon.co.jpのアソシエイト・プログラムで、本来なら毎日更新されなければならないレポートがここ1週間まったく更新されない状態が続いている。Amazonに問い合せてもまったくらちがあかない。いったいいつになったら正常に戻るのか。まぁこれは先日のサーバー問題と違って、読者にはまったく関係のないことなんだけど。でも僕は、メルマガの成果が早く知りたいんだよなぁ。

5月30日(木
 午前中は映画の感想を書くが、やはり3本書いておしまい。このあたりが、自分の作業量の限界なんだろうか。そんなわけで、『チョコレート』の感想は明日になる。こうやって日があいてしまうと、それだけ感想の鮮度も落ちてくる。その日に書くのはちょっと未整理だけど、やはり翌日書くのがベストだと自分では思っているんだけどね。時間がないと書き飛ばすことになるけど、じゃあ時間のある土曜日などは満足できるものが書けるかというと、別にそういうこともないわけで……。
 午後1本目はメディアボックス試写室で『ザ・プロフェッショナル』。監督・脚本デビッド・マメットの犯罪映画。ジーン・ハックマン、デルロイ・リンド、ダニー・デヴィート。顔ぶれは豪華。中身も二転三転していくどんでん返しで、観ていてまったく飽きない。まぁ主人公が常に一枚も二枚も上手だということを観客はわかっているわけで、そういう意味で本当にハラハラドキドキすることはないんだけどね。最後は犯罪者の孤独が漂うほろ苦いエンディング。これはよい映画でした。
 2本目はシネカノン試写室でスタン・ブラッケージの短編集『LOVE SONGS』。35ミリフィルムに直接手で彩色した「ハンド・ペインティング」による作品集。これを試写室の一番前の席で観たのだが、途中ですっかり眠ってしまった。映像によるミニマルミュージック。単調な刺激が延々と繰り返されて、大脳の知覚中枢がほどよくマッサージされる感じ。すごくきれいな映画。大好き。
 食事をしてから、九段下のC誌編集部へ。次号の特集記事の打ち合わせだが、これといった切り口がみつからなかったので、素材を持ち帰って検討することにする。とりあえず書けそうな内容を片っ端から箇条書きして、ページごとに割り振るしかないかな。7月公開の他の話題作には『MIBII』があるのだが、これは試写が6月下旬になりそうなので特集記事が作れない。面白そうな映画だと思うんだけど、やっぱり現物を観ないことには不安だしねぇ。
 帰宅してDVDで『ゴッドファーザー』のメイキングを見る。 事前に読んでいた「ザ・ゴッドファーザー」と重なる部分もあるし、新しく出てきた話もあるし、食い違っている部分もある。面白いのはスクリーンテストの映像。デ・ニーロがソニー役のオーディションを受けている場面。マーティン・シーンやジェームズ・カーンがマイケルの役を演じてみせる場面。リハーサルで笑いが止まらなくなってしまうカーンとロバート・デュバル。最後の場面を撮る前、オレンジの皮を使って子供とたわむれるマーロン・ブランド。本の中にも出てきたエピソードが、動く絵として観られるのは面白かった。ただし本の中でかなりのスペースが割かれていた特殊メイクについては、ほとんどまったく何も触れられていなかったのが残念。

5月31日(金
 午前中に映画の感想を書くが、やはり1本分残してしまう。朝っぱらから天ぷら揚げたりしていたので(なにをトチ狂ったのか、突然天ぷら)、なんとなく胸焼けが……。当たり前だなぁ。FOXとUIPに電話して試写予定の問い合せ。FOXには試写状の定期送付をお願いしたけれど、さてどうなるか。
 午後はそのFOXで『ハイ・クライムズ』の試写を観る。もう大詰めなので試写室は空いていた。中盤・終盤までかなり見せてくれる映画なんだけど、最後の30分は観ていて結論がバレバレだから余計なんじゃないだろうか。今までに何回こんな結末のミステリー映画を観させられたことか。途中まではすごく面白い映画だったので、このエンディング部分は痛い。
 2本目は渋谷のアミューズピクチャーズ試写室で『クライム&ダイヤモンド』の試写。ティム・アレン扮する映画マニアの殺し屋が、クリスチャン・スレイター扮する詐欺師を捕まえて「面白い話」をさせるというクライム・コメディ。アレン扮する“毒舌ジム”は、台詞の半分以上が映画からの引用というマニアぶり。どこかで観たようなシーンも多いのだが、それらもすべて「愛すべき映画の引用」ということなのだろう。ニヤニヤさせて、ニコニコさせて、最後はホロリとさせてくれました。
 上州屋でハゼ釣りの仕掛けを買って、表参道のアウラ試写室で『パルコフィクション』を観る。矢口史靖監督と鈴木卓爾監督が、渋谷のパルコを舞台に撮った5つの短編+α。上映時間は5本全部あわせても65分と非常にコンパクトなのだが、これがどれも抜群に面白い! 矢口監督のナンセンスな笑いと、鈴木監督のナンセンスでシュールでありながら暖かなぬくもりを感じさせる笑いのバランスが絶妙。個人的には唯野未歩子主演の最終話『見上げてごらん』がよかった。まぁ唯野未歩子が好きという個人的な好みの問題もあるけど、相手役の荒川良々は『ピンポン』に続いていい味出してました。
 帰宅したら郵便受けに、大型の郵便物がいくつか入っていた。ひとつは定期購読しているAVジャーナル。もうひとつはAERAムックの最新刊「キリスト教がわかる。」だった。AERAムックには僕も「映画でわかるキリスト教」という原稿を書いているのだ。今日が発売日だとは知っていたのだが、渋谷の書店でちょっと探したときにはみつからなかった。(どうせ教文館では平積だろうなぁ。)この本は雑誌扱いになっているようで、amazonでは扱いがないのが残念。BK1や楽天ブックでは買えるのに……。BK1のブリーダープログラムにも登録しようかと、一瞬考えてしまう。面倒くさいからやらないけどね。



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